DIOジョナに承太郎が襲われる話(R15)



観音開きの扉を蹴破るようにして開ける。そこには馬鹿でかい十字架をしげしげと眺めている男がいた。だが扉を開く音に数秒遅れて気がついた様で、視線をこちらに寄越す。
「こんばんは、空条承太郎くん」

そう言って男がゆっくりと立ち上がる。体躯は自分と同じ、いや、それ以上。しかもピンヒールの靴を履いているから尚更だ。
十字架を放り投げ、こちらに歩を進める。淡いステンドグラスの光に包まれているこの部屋で、異様なほど明るい赤の双眸がこちらを向く。人ならざる色が気持ち悪い。
「ぼくはジョナサン・ジョースター。君に会えて嬉しいよ」
ジョナサンはにこやかに挨拶をするが、承太郎は無視をする。

「DIOはどこだ」
「DIO様、だよDIO様。……DIO様は今この館にはいるけど?――――あっ」
承太郎の後ろで、バタンと大きな音を立てて豪奢な扉が閉まる。体ごと振り向くと、そこにはDIOがいた。
壁にもたれかかり、腕を組んで品定めをするような視線が突き刺さる。

「このDIOが、ねずみの侵入に気づかないとでも思ったのか……?」
こちらを覗く目の色が、自分の高祖父と完全に一緒で反吐が出そうだ。
しかしその態度から察するに、見るだけで何もしない。もしかすると、自分の戦う相手は高祖父なのだろうか。そう思うと堪らなく嫌で、つぅと脂汗が背中を伝った。

ジョナサンのスタンドはないとジョセフからは聞いているが、やはり相手は二度もDIOを殺した。そして、今は忠実な隸であり、伴侶。
故に、ほんの一ミリでも気を緩めてはいけない。
「じゃあ、いくよ承太郎!」
「星の白銀!」
「遅いっ!」
承太郎の腹にジョナサンの蹴りが入る。例え承太郎が喧嘩慣れしてるとはいっても、ジョナサンの靱やかな筋肉から繰り出される体術の数々は、太刀打ちが出来ない。

「ぐぅっ、!」
「あ、そうそう、DIO様より僕は優しくないんだ……」
仰向けに倒れている承太郎の胸板に、ピンヒールを食い込ませる。
「スタ、プラ……ぐっ、がああっ!」
ちょうど傷口を踏んだのだろうか、獣じみた叫び声が聞こえる。それにジョナサンは肉厚の唇を歪ませた。
「まだ抵抗するんだ………高祖父としてお仕置きしなきゃ」
ジョナサンは承太郎の上に跨り、キスできそうなぐらい顔を近づけた。
「君の瞳って緑色で綺麗だよね、おいしそう」
そう言ったジョナサンが下瞼に舌を這わせる。びく、と体を揺らした承太郎に機嫌を良くしたジョナサンは、頬の切り傷からまだ新しい血が出ていたからか。下に責めを移動し始めた。
「いっ、くっ…!」
「おいし、ん、はぁ」
猫のように血を吸い取るので、吐息が頬を撫でる。はっきり言うが気持ち悪い。しかし、じわじわと快感が背中から腰までいき、承太郎のペニスには熱が集まっていく。
「起きたらだーめ」
体を起こそうとした承太郎に感づいたのだろう。ジョナサンが承太郎の手を纏め、片手で掴み、床に縫いつける。反撃にとスタンドを出して殴ろうとした。しかし、それは茨で床に叩きつけられ、拘束された。
(あのジジイ…!こいつスタンド持ってるじゃねえか!)

手が使えければ足だと思い、蹴りを浴びせようとしても、それを狙っていたジョナサンが、足の間に体を滑り込ませた。承太郎がいくら蹴っても自分よりふた回りぐらいでかい体は動かなかった。
「クソ野郎!離せッ!」
「つまみ食いなら大丈夫だよね、」
誰に対して言ったのかわからない大きな独り言と共に、下の方からカチャカチャとベルトを片手で外す音が聞こえる。それを聞いた承太郎は体を揺らし、身を捩る。しかし努力は虚しく、ずるんと下着ごと膝まで下げられた。承太郎は何をされるかわからない恐怖に体を強ばらせた。

「やめ、ろッ!離せッ!」
罵詈雑言を浴びせるが、ちっとも聞いてないジョナサンは承太郎のペニスを包んでいた包皮を剥ぎ、出てきたのを口に含む。
「んっふ、すっごいカスたまってる……ん、んっんっ」
じゅるじゅると音を立てながら奉仕するジョナサンに忽ち承太郎は腰砕けになった。

「太くなってきたぁ……」
承太郎の腹から胸、そして瞳が欲に塗れたジョナサンの瞳につらぬかれ、承太郎の背筋に電流が走る。
「はっ、んっ、……離せ、は、なせっ!あぅぅっ!………」
この旅で性欲が溜まっていた性で口の中にすぐ出してしまった。ジョナサンはそれを窪ませた片手の平に吐き出す。

「濃くて、量は少なめか、十分美味しそうだね」
そう言うなり青臭く、苦い精液を美味しいと思わせる様にに飲み干した。

「つまみ食いはもう良いだろう、ジョジョ」
突然降ってきた声にジョナサンは身動ぎ一つせず、はぁいと間延びした返事をした。
射精後の気怠さと味わったことのない快感によって指すら動かせない承太郎に跨がり、頚動脈あたりが走っている首を締め付ける。

「ぐぅっ…!」
「じゃ、承太郎。またあとでね」
ゆっくり言葉を吐くジョナサンの赤い瞳を見続けながら、承太郎は猛烈な眩暈に襲われ、視界が真っ暗になっていった。




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