「んっふ」
「シズちゃん可愛いっ」
「うるせっ、」
「シズちゃんは本当にキスが下手だよねぇ」
「っむぅ、んっ」
「だから鼻で息するんだってば」
「そんな事言われたって…」

放課後、夕日が射し込みひんやりとした空気が漂う中、誰もいなくなった教室でこの来神高校の生徒である折原臨也と平和島静雄は愛し合っていた
二人が付き合っていることは誰も知らない、唯一の友人である門田や新羅でさえも

「こうやって抱き締め合ってるとさぁ、教室がどんなに寒くても暖かいよね」
「ああ、」

静雄は制服越しに伝わる臨也の体温に心地好さを感じながら肩に額を押し付け顔を埋め、くんくんと微かに香るコロンの匂いを嗅いだ
静雄のふわふわした髪が臨也の耳を擽る

「シズちゃん、犬みたい」

そう言うと臨也は頭を撫でる

「犬じゃねぇ」
「わかってるけどっ」
「うわ、つめてっ」
「あはは、シズちゃんの背中暖かーい」
「っん、おい、腰、撫でんなっ」

背中に回していた手をワイシャツの中に入れ厭らしく腰を撫で回しす

「相変わらず腰細いねー、ちゃんと食べてる?」
「あっ、食ってる、…ん、手前も人の事言えねぇだろ」
「はは、そうだね、…ねぇ、今日はここでシようよ」
「ば、バカ、ふざけんなっ」
「お願い」

耳元で囁かれ戸惑っている静雄に臨也は体重を掛け、ドンッと床へ押し倒した
そして上に跨がるとワイシャツの中へ手を入れ、上へ上へと進めていく

「や、やだ」

ぶんぶんと首を左右に振りながら臨也を押し退けようと静雄は腕を伸ばした

「シズちゃん?」
「いざ、っ、やだ」

いつもと違い本当に嫌がっている様子なのでワイシャツの中から手を出し静雄の顔を両手で包み込んで顔を見ると目にうっすらと膜が張っていた

「ご、ごめん、シズちゃんが可愛くてつい…」
「…んっ、んぅっふ」
「シズちゃん、好きだよ、」

潤んだ目を見て臨也は慌て静雄を抱き寄せてキスした

「シズちゃん」
「……」
「怒った?」
「…別に」

臨也は機嫌を損ねてしまった静雄を抱き締めながら後悔した
臨也にとって静雄に嫌われるということは生きる気力が無くなるほど影響力がある
つまり静雄にベタ惚れなのである
そのため、静雄に強く出れない部分もあり、またそのことに静雄は気づいているので時折、我が儘なことを言う
だが臨也自身その我が儘に応える事は少しも苦にならない
静雄に甘えられるのが素直に嬉しいのだ


「無理にヤろうとして、ごめんね……嫌いになった?」
「そんな、直ぐに嫌いになんねぇよ」
「良かった…」

臨也は心の底から安心し抱き締める腕により力を込める

「断られたから嫌われたのかと思った」
「ちげぇよ、俺が断ったのは教室だから」
「そうだよね、誰かに見られたら大変だもんね」
「それもあるけどよ、その、み、見られたくねぇと思って…」
「うん、俺もシズちゃんの可愛いとこ誰にも見られたくないよ、何も考えてなくてごめんね」
「違う、俺が見られたくねぇのは臨也の事を、だ」
「え?、…何で?」
「、アレしてるときの手前ぇはかっこいいからよ、……誰にも見せたくねぇんだ」

まぁ、いつもかっこいいけどな、と呟くと臨也は勢いよく静雄に抱きついた

「シズちゃんっ!!」
「ぐっ、苦しい、バカ」
「俺、シズちゃんと付き合えてすっっごく幸せ」
「…俺もだよ、、んっふぅぁ」
「大好き、シズちゃん」

静雄の考えていたことが分かり確かめ合うように何度も角度をかけてキスをした

「臨也…もっと」
「うんっ、シズちゃんはキス、下手だけど大好きだよね」
「うるせぇ」
「これからもいっぱい、ちゅーしようね」
「…うるせぇ」

静雄は顔を真っ赤にさせて下を向いた


END
(臨也、クレープ食べたい)
(いいよっ帰り買おうか)
(イチゴチョコ生クリームとバナナチョコ生クリームとバニラアイスカスタードのやつがいい)
(3個!?)



――――
黒宮ちょこ様に捧げます^^

誰もいなくなった教室というのが好きなので教室を舞台に書かせていただきました
来神は書いてて楽しいです

私なんかに相互ありがとうございました\(^q^)/


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