大学生×中学生

12月24日、世間はクリスマスイブで賑わっている
街を照らすサンタやトナカイのイルミネーションがキラキラと光る中、平和島静雄は走っていた

目的の家についたら静雄はインターホンを鳴らす

「はい?」
「俺っ」

スピーカーから聞こえた声に息を整えながら返事をする

ガチャ

間もなくして玄関の扉が開く

「やぁ、シズちゃん、いらっしゃい」
「臨也っ、久しぶり」

静雄が向かっていたのは大学生で一人暮らしをしている折原臨也のマンションだった

「久しぶりだね、っ!シズちゃん!?」
「…やっと会えた」

部屋の中に入ると突然、静雄は甘えるように臨也の胸に頭を押し付けながら抱きついた
二人とも、用事が重なり中々会えずにいたのだがイブの日になんとか会うことができ、静雄は泊まることになったのだ

「ごめんね?どうしてもこの時期になると課題が多くて」
「ううん、今日会えたからいい」
「シズちゃん…」
「っんっふ、ぁ」
「キスも久しぶりだね?」
「あ、あぁ」

顔を上に向かせキスをしてやれば静雄は顔を朱に染め下を向いた

「あ、そうだっ夜食べようと思ってプリン買ってきたんだ!!」

二個ずつ!と言って静雄はテーブルの上に出す

「こんな時もプリンって、本当にシズちゃんはプリン大好きだね」
「悪いかよ」
「悪くない、可愛いよ」

膨れている顔に笑いながらちゅっと音を立て額にキスをする

「顔真っ赤」
「う、うるせぇ」
「ご飯の前にお風呂入ってきちゃいなよその間に用意しておくから」
「うん」

まだ幼さが残る中学生の静雄に臨也は心の底から惚れていた
意を決して告白しOKを貰えたのは3ヶ月前、そのときは本当に嬉しかったし、夢かと疑いもした
そして、今でもその熱が冷めることはなく静雄の事が大好きだ

「…そろそろ、いいよね」

だが今だに、キス止まりなのである
臨也も男なので、もちろんキスより上にいきたいのも当然だ、しかし行為を促す雰囲気を出しても、避けられてしまう
その度に不安になるのだが、先ほどのように静雄から抱きいてくることもあり少し安心する

「…もう、いいよね?」

二度目の独り言を呟き自分に語り掛ける
だが、またかわされてしまったらと、不安になる

「臨也、風呂出た」
「あっ、あぁ、湯加減どうだった?」
「調度良かったぜ」

夕飯の準備をしながら心の中で葛藤していると静雄が風呂を終えて部屋に入ってきたので慌てて平然を装う

「臨也、服ありがとうな」
「ううん、いいよでも少しぶかぶかだね」
「別に、平気」
「そう」

臨也のスウェットを着た、湯上りのせいで少し火照った静雄は中学生とは思えない色気を醸し出している
まだ濡れている髪からは雫が垂れ、臨也の理性を揺るがす

「臨也?どうしたんだ?」
「えっ?あ、いやっご飯にしようか!」
「うん!!」

テーブルの上には鶏肉の照り焼きやサンドイッチ、クリームシチューなど臨也の手料理が並んでいた

「シズちゃん美味しい?」
「うん!臨也の料理はいつもうまい!」
「ありがとう」

それから二人は冬休みの予定や学校の宿題の愚痴など他愛もない話しをした

「今日はねシズちゃんの為にケーキ作ったんだよ」
「うわっ!すっげえ!!」
「シズちゃんは甘いの大好きでしょ?だからね、生クリームたくさんのっけたんだ」

臨也が冷蔵庫からケーキを取り出し、テーブルの上に置くと静雄は歓喜の声をあげる

「うまそう!!早く食おうぜ!!」
「そうだね」

ケーキを切り分けて皿に乗せて静雄の前に置くと、いただきますと言ってフォークを刺して食べる

「臨也!すっごくうまい!!」

にこっと笑う様子はやっぱりまだ子供だなと思わせ、そんなところも愛しい

「シズちゃんが喜んでくれて嬉しいよ」
「臨也は食べないのか?」

口の端に生クリームをつけ首を傾げる
その純粋な眼差しに少しの罪悪感をおぼえながらも臨也は決心する

「…シズちゃんにもらうからいい」
「えっ?、ふぁっん、いざっ」
「んっ、シズちゃんの口の中甘い」

ソファに座る静雄の横に座り口の端についた生クリームを舐めつつ口の中へ舌をねじ込ませる

「いざやっ…っ!?」
「ねぇ、シズちゃん…俺逹、付き合って3ヶ月だよね」
「なにっ、んっ服ん中に手ぇっ…っ」
「シズちゃん、だめ?」
「な、にがっ…」

キスをきっかけに静雄をのソファに押し倒し服の中に手を入れ腹や背中を撫でると状況についていけない静雄は顔を赤くさせながら戸惑う

「だからさ、俺、シズちゃんとキス以上のことしたいんだけど、だめ?」
「え、あっ、だってそんな、俺」
「俺としたくない?」
「違うっ、そういうわけじゃ…」
「じゃぁ、怖いの?」
「…少しだけ、」
「そっか、シズちゃんが嫌なら俺はしない、」
「ちがっ、嫌じゃないっただ、お、俺の裸とか、っ見て嫌われたりしたら」
「そんなことは絶対にないよ、俺はシズちゃんの全てを愛したい」

静雄は臨也の首に腕をまわし抱きつくよにすると、耳元でやっと聞こえるかどうかの声で話す
それに安心させるように静雄を抱き締めて囁くとお互いに少し力を入れて抱き締め合う

「…俺も、臨也としたい」
「無理しなくていいよ」
「無理なんてしてねぇよ!!臨也のこと大好きだから」

いきなり大きい声ではっきりと言われ驚いたが、くすっと小さく笑い静雄の頭を撫でる

「笑うなっ」
「ごめんね、俺もシズちゃんこと大好き、愛してるよ」
「んっふぁっ」
「キスしてるときのシズちゃん本当に可愛い」
「可愛いっていうなっ、うわっ」
「うん、ごめんね」

抗議を聞きながら静雄を所謂、お姫様抱っこをして寝室へ向かった



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