大学生×高校生


大学受験生である平和島静雄は、週2日で近所に住んでいる大学生の折原臨也に家庭教師をしてもらっている。
どの教科もわかりやすく丁寧に教えてくれ、また勉強中だけ眼鏡を掛ける姿はかっこよくて、同性であっても見とれてしまう。

「なぁ、」
「ん?」
「その指輪って自分で買ったのか?」
「そうだよ?シズちゃんもこういうの興味あるの?」
「…別に」

そっと机の上に置かれた臨也の細長い指にはシルバーの指輪がはめられている。いつもはめているため、貰い物かどうか気にしていた、恋人として

「そぅ」
「何、にやにやしてんだよ」
「いや、シズちゃんは可愛いなと思ってさ」

わかりやすくて、と心の中で付け足すと額にキスをした。

「いきなり何すんだ」
「もう、時間だから数学はやめて休憩にしよう」
「わかった…っん」
「お疲れさま」

休憩になると、臨也は眼鏡を外し唇にキスをする。静雄は顔を赤くさせながらキュッと目を閉じる様子がたまらなく可愛い。

「っ、今日は泊まっていけるんだよな」
「うん、今日はお世話になるよ」

抱き締め合い囁くように言葉を交わすと、静雄をゆっくりとベッドに押し倒す

「お、おいっ」
「なぁに?」
「やめっ、ぁ」
「どうして?」

会話をしながらも紅い眼に見つめられ服の中を這う手に身を捩りながら反応してしまう

「この後も勉強、しなくちゃいけねぇから…」
「そっか、そうだよね、ごめんね」

そう言うと静雄から渋々離れ、再び眼鏡を掛けて次の教科のやる場所を決め始める
カチカチと時計の秒針が静かな部屋に響く

「臨也…」
「何?」
「…怒ったか?」
「?、あぁ、怒ってないよ」

振り返らず返事をする臨也の後ろ姿を見つめる

「っ、シズちゃん!?」
「いざや、休憩の時くらい勉強はやめろよ…」

教科書に目を通している臨也に後ろから突然抱き締める
背中に頭をぐりぐり押し付けると、くすぐったいよと笑われた

「今日のシズちゃんは甘えんぼさんだね」
「だってこっち向かねぇから」
「ごめんね、シズちゃんには絶対合格して欲しいからさ、俺と同じ大学に」
「わかってる、だけど…今は」
「うん、いっぱい甘えていいよ」

君の全てを愛してあげる、そう耳元で囁けば静雄は素直に臨也の首に顔を擦り寄せる

「キスしようか」

掌に顔を包まれると冷たい金属の感触が頬に伝わる
指輪だと気づく迄に少し時間がかかった

「してもいい?シズちゃん」

優しい声色に吸い込まれるように口づけられ、何度も角度を変え深くキスし合う、お互い離れないように

「今度、おそろいの指輪買いにいこうか」
「うん、」
「素直だね」
「悪いかよ」
「いや?」
「笑うな」



END
(シズちゃんってキスするとき何考えてるの?)
(べ、別に、手前はどうなんだよ)
(秘密)


――――
甘えるシズちゃんって本当にかわいいと思うんだ
シズちゃんはキスも完全受けがいい!





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