「いざやぁぁぁぁあ」

池袋では喧嘩人形と呼ばれる平和島静雄が宿敵、折原臨也を殺そうと追いかけていた

「シズちゃん、見逃してよー」
「見逃すわけねぇだろうが!!」

静雄は追いかけながらアスファルトに埋め込まれている街灯や標識を片手で引き抜き臨也めがけて投げる
だが、臨也はそれらを器用に避けて逃げていく
だんだんと路地裏へ誘うかのように

「ノミ蟲ぃ、今日は追い詰めたぜ?行き止まりとはついてなかったなぁ?」
「あははは、そうかなぁ?」
「そうだろ、手前は今から俺に殺されるんだからよぉ」

臨也は意図的に追い詰められたということに気づかずに引き抜いた標識を構える

「殺さないでよ、シズちゃん…」
「っ…!」

今にも標識を投げようとしている相手に対し隠し持っているナイフも出さずに近づき臨也は抱き締める

目を見開き、力が抜けガコンと手から標識が落ちる音がする

「やっと会えた…久しぶりだね?寂しかったよ」
「……一ヶ月も何してたんだよ、全然池袋に来ねぇで」
「ん、ちょっと仕事であっちこっち行っててさ、嫌いになった?」

臨也は聞くと同時に強く抱き締める
その顔はとても不安そうでその不安を取り除くように静雄も強く抱き締め返す

「なってねぇよ…けど連絡ぐらい寄越せ、ばか」
「ごめんね?でもやっと会えて嬉しい」
「うん」

聞こえるかどうかくらいの声の返事を聞いた後、臨也は静雄の頬を両手で包みこむように添えて優しくキスをする

「んっふぁ、」

キスは次第に深くなり舌が絡め合う

「シズちゃん、愛してる」
「…死ね」
「うん」

赤い顔で悪態をつく静雄が愛しくなりもう一度キスをする

「シズちゃん、家においで」
「今からかよ…本当に手前は身勝手すぎんだよ」
「そんなの、ずっと前から知ってるでしょ?」
「…死ね」












「あっ、やぁっんん、臨也ぁ」
「シズちゃん、腰揺れてるよ」
「うるせっ」
「やっぱりシズちゃんの中は気持ちいよ」
「ひぅっう」

久しぶりの情事に静雄は敏感に身体を揺らす

「あっぁぁ臨也っ、そこ…」
「ここ?」
「違うっんあぁっぅ」

前立腺をわざとずらして突くと、もどかしそうに眉を八の字にして身体を捩らせる静雄に満足そうに笑う

「んっ、じゃあ自分で好きなように動きな」
「ぁあっん、うわっ、やぁぁ奥にあたってん、ゃぁう」

臨也は繋がったまま体勢を変えて仰向けに寝ている自分の上に座らせて腰を揺らす
所謂、騎乗位の体勢にさせられてより深くに入り静雄は生理的な涙を流しながら喘ぐ

「ほら、座ってるだけじゃ気持ちよくなれないよ?」
「で、もっんあぁ」
「頑張って、手伝ってあげるから」
足をガクガクさせ思うように動けない静雄の腰を押さえつけ突き上げる

「ふぁっ、んっ、ここ良いここぉ、やぁっあん」
「シズちゃんのさっきよりも大きくなってきたね?そんなにここ気持ちいの?」
「ぅんっっぁぅ、ここ好きぃああんっ」

下からも突き上げられさらに自分で気持ちい所を当てているため明らかに限界が近づいていく

「んぁぁぁ、だめっ臨也それあぁんやだぁっ」
「嫌じゃなくて良いでしょ?」
「ふぇっん、意地悪ぅ、ぁぁぁっあっ」

臨也は手を伸ばして大きくなりてらてらと汁を出している静雄自身の先端を親指で潰すようにぐりぐりと擦り竿を上下に扱う

「臨也ぁ、もう出るっでちゃうっああああん」
「んっ」

静雄が果てると後を追うようにして臨也も中で果てる

「っふぁっんん」

まだ息を整えている静雄に深いキスをする

「シズちゃん、気持ちよかった?」
「聞くなよ、ばか」
「聞かせてよ、一ヶ月の間シズちゃんのことばっかり考えててさ…会わないうちに嫌われちゃったらどうしようって思ったりして不安だったんだから」
「一ヶ月会わないだけで嫌いになんねぇよ」
「ありがとう、シズちゃんっ愛してる」
「うん」
「シズちゃんは?」
「…俺も」
「可愛い」

会話が途切れるとお互いに抱き締め合う
暫くの間そうしてると静雄のスースーという寝息が聞こえてくる

「シズちゃん、本当に愛してる」

頭を撫ですでに夢の中に居る相手に呟き臨也も眠りに落ちた



END
(腰痛いてぇ…)
(シズちゃん、いつもより激しく揺らしてたもんね?)
(……………)
(顔真っ赤だよ)




―――――
素直になりたいけどなれない静雄、でもそんな静雄の本当の気持ちがなんとなくわかる臨也。
そんなのが書けたらいいなと思いました



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