ハロー、懐かしき友人


「…て事で、河野真衣です」
「イヤ、どんな訳だよ」

放課後、サッカー部見学に行き自己紹介をするとツッコミを入れて来たのは水色頭に美腰の人。(後で名前聞いたら土門って言ってた)

「河野は転入生で今日はサッカー部の見学に来たんだ!」

円堂が私を皆に説明する間、私はひたすらマックスを抱きしめながら豪炎寺と話してた。

「真衣〜、サッカー部の前で抱きつくのはやめろよ〜」
「…でね!豪炎寺、」
「無理矢理シカトするなよ」

腕の中であまりにもマックスが暴れるから、仕方なしに離してやる。

「そうそう、一之瀬は?」
「…一之瀬?」
「ああ!河野と一緒でアメリカから来たんだ!」

いちのせ、アメリカ。

物凄く知り合いな気がするのは気のせいか。

「ごめん、遅れた!」

そう言って現れたのはやっぱり知ってる人。

私は走ってその人に抱きつく。

「ヤッホー、一之瀬」
「え?」

首をかしげながらも抱きしめ返してくれるのは流石アメリカン。

「誰…って、真衣!?」
「うん、久しぶり」
「久しぶり!来てたのか!?」
「パパの転勤でね」

私と一之瀬のやり取りに周りが唖然としてる。

「私と一之瀬ね、一之瀬がアメリカにいた頃に一緒にサッカーやってたんだ」
「そっ。俺のリハビリの時期」

まさか一之瀬が雷門にいたなんて。

懐かしき友人。




[*前] | [次#]