なんやかんや


朝ごはんを終えて、旅館の近くにあるグラウンドでサッカーの練習。

「真衣ーっ」
「マックス、どうした?」
「ギューッてしよー」
「いいよーでも珍しいね。いつもなら突進してくるのに」
「まーね」

真衣に話があるんだよ、と言いながら私のお腹に帽子ごと頭をぐりぐり押し付けてくるマックス。めっちゃ可愛い。

「話ってなにさー」
「昨日のお風呂の事なんだけどさー」
「うん?」
「真衣の好きな人の話が男風呂まで聞こえてたんだよねー」
「そうなんだー私の好きな人の話かー…て、ええええ!?」
「いい反応をありがとう」

や、ちょっと待って、ねぇ!昨日のあの話が聞かれてたって!?だから皆よそよそしかったのか!だから風丸があとで話があるとかなんとか言ってたのか!って、違う!そんな事じゃなくて!

「ご、豪炎寺もその話…」
「当然聞こえてたでしょ」
「や…もう最悪…」
「でもさ」
「…なによ」
「真衣だって豪炎寺の気持ち知ってたんだからおあいこでしょ」
「私が知ってる事、知ってたの?」
「うん、きっと鬼道と風丸もじゃないかな」

パパンとママンも知ってるのか、そうか。あーどうすっかな。

「円堂たちをくっつける前に真衣たちもどうにかしなよ」

応援してるからさ、とウインクするマックスはやっぱり可愛いなくそー。

「考えてみるわ…」




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