皆で旅行


旅館に向かうに当たって、夏美が古株さんにキャラバンの運転を頼んでくれて。
バス席はいつもと全然違い、私の隣は秋ちゃんで春奈ちゃんは夏美、円堂の隣は豪炎寺、鬼道は風丸、その他もろもろ。

「秋ちゃん、ポッキィ食べる?」
「うんっ!」

私はポ*キーならぬ、ポッキィを秋ちゃんに上げる。
小学生の遠足ってお菓子の交換とかよくしたなー。

「そうそう、秋ちゃん」
「なに?」

私はニヤリと笑う。今回の旅行にあたって私はある計画があるんだよね。

「1週間のうちにさ、告白しちゃいなよ、円堂に」
「ええ!?」
「せっかくの旅行だよ?それも1週間も!チャンスでしょ!」
「そうだけど…」
「大丈ー夫!豪炎寺や鬼道、風丸にマックス、一之瀬も協力してくれるから」
「真衣ちゃん、最初から計画してたでしょう?」
「うんっ」

ま、ホントの計画は秘密だけどね。

ホントの計画はラストまで秋ちゃんには秘密。知ってるのは協力者達のみ。

「もうすぐ到着するわよ」

夏美の一言に皆は窓から外を見る。

そこには、
青い海!白い雲!青い空!緑の森!

それから、豪華な旅館!

「まじでここ?」
「俺、貸し切りっていうから古びた旅館を覚悟してたのに」
「私も…」

まじでここに止まるの?

「ああ、何か聞き覚えのある旅館名だとは思ったが、」

鬼道が1人納得したように頷いている。

「鬼道、何か知ってるの?」
「ここは鬼道財閥の旅館だ」
「…まじで?」
「ああ、父さんが福引に協力したとは言っていたがまさかこれだとはな」

なんか、改めて鬼道財閥の大きさを感じたよ。

でも、鬼道のお父さんに感謝だね!




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