メールでのお誘い


《From:佐久間》

その、佐久間からの1件のメールで全ては始まった。


「うわ…ここが帝国か、」
「ここに来るのは久しぶりだな」

今、私達雷門のメンバーの目の前には要塞基、帝国。

私が唖然としていると目の前からよちよちと歩くペンギンこと、佐久間次郎が見えた。

「真衣ーっ!」
「佐久間ーっ!」

タタッと走って佐久間にダイブ。佐久間も私にダイブしたからお互いの衝撃でギュウ、とくっつく。

「久しぶりっ!…て感じじゃないね」
「まァ、毎日メールしてたからな」
「そだね。佐久間ギューてしよ」
「もうしてるけど、ギューッ」
「さっくん可愛いっ」

キャッキャッと騒ぐ私と佐久間に皆は口を開けて目を見開いている。それから1番に正気に戻ったらしいマックスにベリッと佐久間を剥がされる。

「真衣ー、ギュってするのは僕だろ?」
「ごめんね、マックス。マックスも抱っこする!」
「うん。てか、いつから佐久間は真衣の事名前呼びなの?」

僕たちより一緒にいる時間短いのにムカつくんだけど、と呟くマックス。黒い発言は聞かなかった事にしよう。

「なんか自然にねー」
「おう」
「佐久間、女の子みたいだし」
「…最初思いっきり勘違いされてたしな」
「そうなんだよねー」
「…河野、」
「あ、豪炎寺ー、なーに?」
「俺達は今日何しに来たんだか分かってるか?」

ため息混じりに豪炎寺が眉を潜める。

「佐久間に呼ばれて帝国と合同練習でしょ?」
「なら、早く中に入りたいんだが」
「あ、そっか。さっくん、案内よろしくー。鬼道も案内ー」
「まかせろ、鬼道!行こう!」
「…ああ」

そうなんです。今日は佐久間からの誘いで帝国と合同練習なんです。

あ、練習試合とは違うからね。

帝国イレブンに会うの楽しみ!




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