部室の男女


こんにちは(中にはこんばんはだったり、おはようございますの人もいるんだろうけど)、半田です。
何で今回に限って俺なのか、というと管理人が書きやす…いや、なんでもないです。

で、今回だけ俺視点な訳で場所は部室前。俺はいつも通り放課後の部活に行こうと部活に来たんだけど、さ。

部室のドアを開けて呆然。

だって、さ。

あの、豪炎寺が(本当に、あの)河野に覆い被さって河野の顎を押さえてるなんて光景が目に入ったモノだから、俺は慌てて部室のドアを閉めようとした。

そうしたら、豪炎寺が慌てて、河野がのんびりと俺を引き留めた。

「誤解だ」
「そうそう、私が豪炎寺に襲われるわけないじゃない。私が豪炎寺を襲うならまだしも」
「そういえばそうだな。河野が豪炎寺を襲うなら分かり過ぎるけどな」
「ンだと、半田?」
「スミマセン」

ゴン、と思いっきり殴られて頭がガンガンする。

「で、結局なんなんだよ」
「あー、口内炎見て貰ってたの」
「口内炎?」
「そうそう、出来ちゃってさー。痛いから、どんなか見て貰ったのー。ほりゃ」

そう言って口を開ける河野(女としてどうかと思うが)の口には確かに口内炎が。

「で、自分でつけられないから薬塗って貰ったの」
「そういう事か」

俺が納得すると、誤解が解けた事に安心する様子の豪炎寺と相変わらずのほほんとしている河野。

「そういや、他のメンバーは?」

河野に豪炎寺がいるって事は同じクラスの円堂、風丸、鬼道、マネージャーがいる筈だろう。

「円堂は英語の補修。秋ちゃんはそれに付き合ってる。風丸は宮坂君に捕まってたし、鬼道は帝国の皆に連絡する事があるんだって」

一気に河野に説明される。

「ふーん、」

そうか、と呟く間に河野がもぞもぞとするから何かと思って見れば、来ていた服を脱ぎ出す。

「ちょ…お前何してんだよ」
「んー?着替えだよー?」
「着替えってお前なァ!お前は一応女子なんだそ!?」
「一応も何も、女子ですが」

細かい事気にすんな、と笑う河野。豪炎寺は何故か何もない様に雑誌を読んでるし。

「豪炎寺も何か言えよ!」
「…コイツに言っても無駄だ」

ああ、慣れたのか。流石同じクラス。この様子じゃ鬼道達もそうなんだろうな…って!そうじゃなくて。

と、考えている間にも河野は着替えを進めて。

もーいや、この子…。




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