誘き出す


翌日。土曜日で練習は午前のみ。(なんて都合が良いんだろうか)

午前の練習が終わり、皆が秋ちゃん達が作ったおにぎりに手をつけている所で私が立ち上がる。

「ね、皆!夕方暇?暇だよね?うん、暇な気がしてきた!て事で午後5時に集合ね!」

一気に捲し立てると、ハァと息を吸い込む。

「ちょっと待て。なんだよいきなり」
「うるさい、土門。口答えしないの」
「なー真衣、何するの?」
「秘密だよ、マックス」
「えー」

土門のツッコミはともかく、マックスまで聞いてくるのは台本通り。ほら、マックスと私が関係してるってバレたら困るから。

「全員集合なの!いいよね、鬼道!」
「何で俺なんだ。…ま、たまにはいいだろう」
「ほら、鬼道も良いって!円堂!」
「おし!何かよく分かんないけど、皆5時に集合だ!」

鬼道もちゃんと台本通りに言ってくれて、円堂は予想通りに頷く。

円堂が頷けば皆来るだろう。

さ、私は準備しなくちゃ!


午後5時。

「皆、揃ったー?」
「真衣ー、何すんだよー」
「教える前に皆、くじ引いてね」

そう言って用意したクジを引いて貰う。私は残り物で3番。

「はい、じゃー同じ番号の人とペアねー」

私は誰だ?

「3番の人ー」
「…俺だ」

豪炎寺だ!よっしゃ、1番見たかった豪炎寺の驚く所が見れるかも!

「皆ペアになった?じゃ、これから肝だめしを始めます!」

『『ハァァァァア!?』』

「わ、楽しみ!」
「…そうだな」


最後の2人はマックスと鬼道。

レッツ、肝だめし!




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