「うっわあああああ!」
「どうした名前!」
「受験2日前とかやだー!」

無理無理、絶対落ちる。ホントどうしよう、やだ、ねぇ、本当にあり得ない。明後日とか来なくていいよ、まじで無理…と喚く。もっとちゃんと夏から勉強してれば良かったなんて後悔してももう遅い。

「どうしよう、土方先輩!私落ちちゃうよ…やだあー」
「…大丈夫だ」
「なにが大丈夫なんですか!どこにそんな事が言えるんですか!もういやあああああ」

落ちたら土方先輩と同じ高校に行けないじゃん、うわあああ、と叫べばあの大きな体に包み込まれる。

「土方、先輩…?」
「大丈夫。お前なら大丈夫さ」
「なんっで、ですか」
「俺は、お前が頑張ってきたのを知ってるからな」
「そんなの理由にならないですー」
「ま、最悪、落ちても大丈夫だ」
「全然っ大丈夫じゃないです!」

先輩バカにしてるんですか、と睨みつければ先輩はニカッと笑って言った。

「俺の弟たちもお前の事が好きだから、俺ん家に来ればいいだろ」

…それは、つまり、その。
結婚とか、そういう奴ですか。

「毎日遊びに来ればいいだろ?」
「…先輩のばかああああ!」

とりあえず、思いっきり殴りました。天然も大概にしろ!

絶対合格してやる!


end..


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