佐久間次郎、私の彼氏。

鬼道さんが雷門に行ってしまった今の帝国サッカー部のキャプテン。もちろん、サッカーは物凄く上手い。学力は良くはないが悪くない。顔はファンクラブが出来るくらい。ちなみに可愛いものが大好きで特にペンギンが好き。モテる…とはファンクラブが出来る時点で分かる。毎日二桁のラブレターが下駄箱に入っていて、呼び出しだって多々ある。クラスに1人は佐久間が好きな人がいる。

それに比べて私。

顔は中の下だと思う。成績は真ん中よりちょっと上。運動は得意じゃない。性格は大人しめで目立たない。ラブレターだって告白だって数えられる程しか経験した事がない。

佐久間と私。なんで付き合っているのか自分が1番不思議に思う。だから、佐久間に聞いてみたんだ。

「なんで私たち付き合ってるのかな」
「なんでって、」
「佐久間と私は正反対だよ」
「んー、まあそうだな」
「だからなんで…」
「正反対だからじゃん?」

正反対、だから?意味が分からないよ、と言うと佐久間は優しく笑って言った。

「俺は塩酸」
「…え、」
「刺激を与える酸性のもの」
「あ、うん…?」
「で、苗字は水酸化ナトリウム水溶液な」
「ふえ、」
「だから、」

中和されるんだよ

(中性になって)
(釣り合うんだよ)


end..


* * * *
佐久間が書きたかっただけ

2010.02.03


- 27 -


[*前] | [次#]
: