※宮田さんがおっぱい星人



 牧野さんは私といるとき、とっても安心したような顔をする。みんなに頼られみんなを導く求道師さまの彼はいつもみんなに頼られるよう救いになれるよう自分の弱い心を隠し気をはっている。そんな彼が唯一弱いところをだすのは私と八尾さんの前だけ。私の手を握り弱々しく微笑む彼に私は「大丈夫ですよ」と無責任にいい笑う。牧野さんと私の関係は恋人だ。しかしそれは八尾さんにそうしろと言われたからであり私の意思など関係はなかった。牧野を慰めてください、優しそうにみえて酷いことをいう彼女の意思にこの村の誰が背けれるのだろう。私の意思など最初から関係なく私は言うことをきくしかないのだ。
「千花?」
「ん?なんでもないよ宮田さん」
 私を膝の上にのせ後ろから私のお腹に手を回す宮田さん。私を気づかい囁く声は普段の宮田さんからはかんがえられないような声。優しい優しい囁きに私はくすぐったさを感じた。宮田さんがこんなに私に甘い関係なのは私と宮田さんが恋人だからだ。宮田さんとは誰に言われたからとかではなく私の意思で付き合っている。宮田さんのことは好きだ。親からもあいされなかった私がはじめてあいというものをしったのは宮田さんに恋をしてからだった。
「熱は、なさそうですね」
「ちょ、と?どこ触りながらいってるの…!」
「千花の胸ですね」
 服の中に手をいれ下からもちあげるように私の胸を弄る宮田さんは楽しげに笑った。それは素直な笑いじゃなくてサディスティックな私をからかうような笑い方。床に落ちた宮田さんに外されたお気に入りのブラジャーを見ながら私は泣きそうになった。
 これは私の推測でしかないけれど宮田さんは、私のことが好きじゃないのだ。私のことなんて本当はどうでもいいのだ。もし私が死にそうな目にあっても宮田さんは助けない。死んでもいつものあの冷たい目で「残念です」っていうのだ。所詮宮田さんにとって私はそんな存在。じゃあなんで宮田さんは私とこんな恋人ごっこをするのか。それはただ、牧野さんが私のことを好きだから。憧れ、とは違った思いを抱く兄の大切とする物をただ奪いたかったのだろう。子供っぽいそんな理由で宮田さんは私に甘く囁くの。
「千花の胸は大きいな」
「宮田さんはおっきいほうが好きだもんね」
「千花のだからですよ」
「うそばっかり。きっと宮田さんは私が貧乳だったら私になんか見向きもしないわ」
「酷い言われようだな」
 ハハッと冷たく笑う宮田さんに私はやっぱり私なんてそんなものだと再確認してしまう。牧野さんがいなかったら私なんて宮田さんにとって空気以下だ。空気は生きていくために必要だもの。私はそれ以下。わかっているのにどうしてこんなにも宮田さんが好きなんだろう。何故宮田さんを愛してしまったんだろう。誰か宮田さんに愛を教えてあげて。こんなにも哀しくなるのなら宮田さんのこと好きになるんじゃなかった。八尾さんの言うことなんて聞かなければ、聞かなければきっと私は宮田さんの手によって居なくなっていたのかもしれない。







赤い水底で緩やかな窒息を望む











(110403)
SIRENの宮田先生にハマってしまいました。口調も性格もおかしいかもしれない。
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