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 薬に注意




「白石蔵ノ介。ちょっとここに座りなさい」


「なんや謙也。俺に説教でもする気か?」


「いいから部長、座ってください」


謙也と財前に言われて白石が部室の椅子に座る。


バンッと謙也が白石の目の前に紙と鉛筆を置いた。


「部長、この紙に大きな渦巻きを書いてください」


「は、なんでや。心理テストとかか?」


「まあそんなもんですわ」


なんや可愛い趣味しとるな。と言った白石を財前が睨みつけた。


「そう睨むなや。いくらでも書いたるわ」


そういって書きはじめてから
財前が机をガタガタと揺らした。


「ちょ、なにすんねん」


「………おい財前これ見てみ」


「酷いっすね。台風もどき」


机が揺れた衝撃で白石が書いたものは酷いことになっていた。


「猫先輩呼んできますね」


「おう。至急やで!」


「わかってますよ」


「なんで猫?猫にもやらせるんか?」


「…白石、俺はがっかりや。
前からおかしい奴やとは思っとったがまさかのまさかのまさかやで」


「は?なんのことやねん」


白石が謙也の言葉を理解できないうちに財前が戻ってきた。


「連れて来ました」


『どうだった!』


「猫…残念やったで…」


『てことは、まさか…』


「だからまさかってなんやねん。みんな俺が渦巻きも書けないくらい絵の才能がないって言いたいんか」


『やっぱこうゆうのって警察に突き出すべき?』


「そりゃそうやろ!危険人物やで」


「明日から俺が部長になるんすかね」


「えええ!まじか!」


『これからテニス部のイメージ悪くなるんじゃないの』


「あ、でもその前に部活がなくなるかもしれんのやないですか」


「後輩が部長って…
去年の先輩達はこんな心境やったんか…」


3人だけでこそこそと話しをする謙也達に白石が声をあげた。


「おい、俺おいてくな。
なんの話してるんや3人で。教えなさい」


『白石なんか私たちに隠し事あるんじゃないの?』


「ないわそんなん。早く教えろ」


「じゃあ白石、いつもお前がテニスやってる最中、大声で叫んでるセリフ言ってみろや」


「んんーっ!絶頂!!」


「それや」


「俺、今日の保健の授業で薬物乱用のビデオ見たんすよ」


「で?」


『そのビデオでエクスタシーって薬の話しをしたんだって』


「そんな薬があったんか」


「ちゅー訳で、白石がいつもエクスタシー!て叫んどるから薬やってるんやないかって、な?」


謙也の言葉に二人は頷く。


「薬物やってたら脳みそとけて部長みたいに渦巻きが書けなくなるらしいっすよ」


「いや、あれは財前が!」


『白石脳みそとけてんの?
いくら白石のみそでもカニみそしか私は食べないからね!気持ち悪っ』


「俺の脳みそをカニみそと一緒にするな!
それに人間の脳みそ食べるとか、そっちの方が気持ち悪いわ!
俺そんなに変な奴に見えるんか?」


みんなが悲しいような疑わしいような目を向けた。



『白石、今日でさよならみたいだね。
今まで散々世話になったけど、これはどうしようもないことだから…」


「部長、これからのテニス部は俺に任せて下さい」


「俺、いつまでも白石の友達やからな!絶対忘れん」


「………馬鹿かお前ら?いい加減にせえよ。
さっき上手く書けなかったの財前のせいやん」








実際私の授業でエクスタシーって薬物が出たビデオを見た。

そんで友達と白石危なくない?ってゆう話になったから書いてみた。

なんか白石ごめんなさい…







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