「ヤエちゃんみてみて」

「どうし……!うふふっ、なぁにそれ」

「リーゼント!」


宿屋の温泉でシャンプーをしたら泡立ちがすごく良かったから
髪の毛を整えてリーゼントにしてみました。


「ウル○ラマンもできるよ!」

「もうっ!早く洗って温泉につかりましょうよ!うふふ…」



ヤエちゃんは呆れながらも笑いを堪えられてなかった。

ふたりで背中を洗いあいっこして、
念願の【げるまにうむ温泉】に入ったら



「「はあ〜〜〜〜…」」


ふたりともため息が出ちゃうくらいきもちい。


「今日の疲れがぶっっ飛びそうだね」

「そうね…、それにしても今日は一段ともののけが多かった気がするわ」

「わたしも思ってた〜!
それなのにヤエちゃんは息切れひとつしないで敵を倒してくから…ほんとにかっこよかったなあ」

「そうかしら…?
あなたのほうこそ誰よりも頑張ってたと思うけど」

「えへへ、はやく皆に追い付きたいなあ。足引っ張らないようにしなくっちゃ」

「足なんて引っ張ってないわ!道中でいきなり座り込んで雑草を食べだすエビス丸さんのほうが困ったものよ」

「あははっ!あれはびっくりしたね〜。食いしん坊さんだからどんだけお金稼いでもほとんど食費に飛んでっちゃう」

「あ、わかった、だからゴエモンさんを見るときのあなたの表情…あんなに悲しそうなの?」

「わ!ばれてた!
ゴエモンさんが小判なげてるところを見るたんびに、そんなに使っちゃって大丈夫かな…って不安になるの」

「逆にゴエモンさんがキセルのときは微笑んでるものね」

「うそ!?それは自覚なかった…」




そうこう言っていたら隣の男湯の方からガラガラっと戸が開く音が聞こえてきた。





でっけぇー風呂!すげー!





「噂をすれば…」

「浪費癖のゴエモンさんだ〜」



わたしとヤエちゃんは
聞き耳を立てる。




『わてが一番のりやでー!』

『おいこら!エビ!ちゃんとかけ湯してから入りやがれ!』

『あ〜そうやった、えろぅすんまへん。』

『ったく…、サスケを見習えってんだ!ちゃんとかけ湯を………ってあれ?サスケは?』

『もうかけ湯は済ませたでござる。


あ〜〜〜〜〜…!
これが【げるまにうむ温泉】でござるか〜!
いい湯でござる…。』








「そういえばサスケさんって“温泉まにあ”だったわね」

「あいかわらず可愛い〜」

「……あら?顔が赤いわよ」

「…サスケくんが隣にいると思うとなんだかどきどきしちゃって」

「!…なるほどね。
(あなたのほうが可愛い…)」





おわり。


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

いつもひとりでリーゼントつくって遊んでます。









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