部屋の明かりを消す。
明かりを消してみるも、あまり睡魔は襲ってこない。
何度か寝返りをうった時、弱々しく扉がノックされた。
起きてる、と聞き慣れた声が聞こえ、その予想外な訪問者に体を起こす。
「おう、起きてんぜ」
その返事があってから、深夜に訪れた事を気にしているのかおそるおそるとした様子で扉が開いた。
廊下の光が入り、緑色の髪が見える。
「どうした?」
「ん、眠れないから」
いつもの服装では無く、袖無しと短パン姿だ。
長いマントが無くなっただけで随分印象が違う。
暗闇の中、ジェフティがベッドに近付いて来るのが気配で分かった。
扉が閉められ暗闇に戻った部屋。
ベッドの近くにある窓から差し込む光で、ジェフティの姿が見える程度だ。
来てみたもののどうしたらいいのかわからないのか、ジェフティはベッドに近付き異様にそわそわしている。
「こういう場合」
やっと口を開いた。
「どうしたらいいのかな」
聞かれた内容がどういった場合なのか何なのかわからない。
何を言いたいのかと思考を巡らす。
ええと。
「夜這いに来た時って事か」
「っち」
が、と言いかけただけでジェフティの反論は終了した。
今の質問の意図がこれ位しか思いつかなかったから言ってみたのだが、あながち間違いでも無いのだろうか。
いや、そういうつもりはなかったのだろうが、来てみて夜部屋に行く意味を自分で気付いたって所か。
差し込む光を受けているジェフティの顔が赤い。
「ベッド、入れ」
「…本当にそんなつもりじゃなかったんだが」
「ああ、わかってる」
羞恥でなのか泣きそうな声で反論しながらも、もそもそとベッドに潜ってきた。







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