ぎゃあぎゃあと今にも殴りかかっていきそうに言い合っている二人の腕が、それを見ていた少女に思いきり引っ張られ、少年達が互いの頭をぶつけた。
 二人で少女の顔を睨みつけると、
「なんだか前もこんなことあったわよね」
 と、おかしそうに笑いながら、俺達二人の手を握っている亜梨子がいた。心底うざそうに舌打ちをしてから少年達はお互いの顔を見合わせる。
「敵わねぇなあ」
 くしゃりと顔が歪み、それから声を上げて笑いあった。自分が幸せそうに笑っているだけで、俺達二人も釣られて笑い出してしまうことを、きっと彼女は知らない。








簡潔、かつなんて単純明快な真実
┗お題提供:欲しがりナイアリスト(現在閉鎖されました)









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