こわい、夢をみたの。
おっきな、よくわかんない怪物が、ぐわーって、この国に火をつけたの。みんながきゃーきゃーって逃げてるの。
わたしもね、逃げようとしたの。
でもね、足が全然動かなくてね、どうしようどうしようってなってたの。
その時ね、怪物と目があってね、わたしに気づいた怪物が、わたしを捕まえたの。
やめて、はなしてってたくさん言ったんだよ?でもね、怪物は私を離してくれなかったの。
それからね、怪物が、わたしのお胸に手を当ててね、そしたら、ぱーってキラキラ光って、その次にズキズキって心臓が痛くなったの。
なんかね、怪物がね、あげるって言ってた気がする。
でもこわかったから、いらないって言ったら、すごく悲しそうな顔したから、じゃあもらうって言ったの。
そのあとは、なんかよく覚えてないけど、変なのにずっと追っかけられるの。
怪物じゃないんだよ!なんか、変なの。
怪物よりも、ずっとずっとこわかった。
だってね、ころすな、生け捕りにしろって言うんだよ?
本当だよ!そう聞こえたんだもん!
そのあとはね、うーん、よく覚えてないなぁ。いつも、心臓がズキズキって痛くなるから、夢の途中で起きちゃうの。
それから、ほとんど夢のこと覚えてないの。
今日は覚えてたよ!すっごくこわかったから、ユリウスさまに教えた。
明日もこわい夢みるのかな…。
やだな、…ユリウスさま、いっしょのお布団で寝よ?
ほんとにっ!?いいの??約束!夜、この部屋で待ってるね!
物語はいつもここから