黒髪の短髪の先輩…… ここではA先輩ということにする…… は茶髪の先輩…… こちらはB先輩で…… 強いサーブを無駄な力を抜いてセンターライン辺りに返す。
流石だ。B先輩はボールに触れなかった。
B先輩はかなり足が速かったのに。
B先輩のサーブは強くて速い。コントロールが出来なくなる人、むしろボールに触れないなんて人が多いレベルだ。
なのに、A先輩はしっかり狙って打っている。
実際、B先輩は高身長を活かしてサーブを打つビッグサーバーだから、サーブを返せばあまり問題では無いけど。サービスゲームでも対等に渡り合ってる。
彼は強い。
そう確信した。そして、彼をいつか抜いてみせると決めた。初めて彼を見たときは、
なのに。
「大家君の料理美味しいね。林田君の良いお嫁さんになれるよ。」
「なりません。」
「えー。じゃあ小林君?」
「なりません。俺はノーマルです。女の子大好きです。」
「ちぇー。こんなにイケメンで料理も旨くて、強気なのに先輩達を尊敬してるのに、受け子にならないなんて、」
ジーザス……
何で彼はこんなに脳内は残念なんですか?
人は見かけによらないってこの事か
A先輩こと結城先輩の脳内は同性愛でいっぱいでした。
大家 豪(オオヤ ツヨシ) スポーツ特待生で爽やかイケメン。暫く後に一匹狼不良君に猛アタックされることになる。
結城を尊敬してるけど何でこんなに残念なんだと思ってる。
テニスがしたいという気持ちをぶつけてみた。