アワリティアの考察・1


これは一種の考察である事なのだが、創生に至れる条件が『神の守護を併せ持つ』尚且つ『創造したい世界』を持つ事が条件なのではないのか?

即ち、ナホビノに至れし存在が世界創造を担うルーツになれる。そして、悪魔や天使と関わりを持つ者――即ち、人間と言う個を捨てればこそ、真の神に至る存在になれるのではないのか?

これには前例がある。
・ミフナシロ虐殺を行い、バアル・アバターを降臨させた千晶。
・蓄えていた大量のマガツヒと巫女を使い、アーリマンを降臨させた氷川。
・アマラ経路で聖と言う男の犠牲で、ノアを降臨させた勇。

どいつもこいつも悪魔や天使、思念体と深い関わりを持っていた。悪魔に関わった連中はどいつもこいつもろくでもない末路を送る。そして、関わる度に人間を止めていく。…まあ、そういうことだ。そいつらの創生を阻んだ人修羅はとてつもない存在だろうに…あ、いや…まあそういうもんだろう。あの堕天使と関わりを持った末に、創生の鍵であるカグツチを破壊してしまったもんだから――じゃあ、あのアオガミと彼がナホビノに至る事が出来たのは何故だ?
恐らくは、人修羅が悪魔に至るに至ったアマラ深界の一件が『きっかけ』だとしたら、アオガミが彼とナホビノに至る『きっかけ』だとしたら、恐らくこれはあの堕天使の――(ここでノートがビリビリ破れている)

――補足。

いいやまて、此処で少し疑問がある。
何故、ナホビノの出現で法の神の敗北が決定づけられる?ナホビノが多数発現する方が、法の神たちにとって余程脅威になり得るだろうに。

これには理由があると思われている。それは、ボルテクス界でも疑似ナホビノーーコトワリを発現する為に降ろした神と人間が、余程脅威になり得る。だから、■■■■は混沌の悪魔を使い、態とその者達を撃破させるように誘導した。悪魔は世界創造に至れない。そしてボルテクス界では、人間は生きる事すらままならない。彼が人を悪魔と化したのには理由がある。それは、神殺しの法だ。

彼が与えたマガタマは、人ならざる力をその身に与える。上手く適合した彼に、態と魔人を嗾けて――彼を最強の魔人へと変貌させる。故に、その力は神を殺すと言っても過言ではないだろう。かくして彼の企て通りに、彼はカグツチと言う神を殺す事に成功する。そして彼は父なる存在にして母なる存在である■■■■への最終決戦に赴く事になる―――これが、現在の東京に至るまでの経緯だ。ただ、法の神が東京受胎が起こった際に念のためにシャカイナグローリーを施したのは、正解だったか―――……しかし、ボルテクス界で魔神■■■■が見えなかったのはその為か。…おっと、笑うなよ。大事な話の最中なんだからな。
しかし、律義なものだ。神降ろしが出来る知恵を集めた学園を、態々作るなんてな――…まあ、地獄に放り出して、人殺しをするよりも大分マシだと思えるのだがな。

追伸:魔界と化した東京ことダアトに、死を振舞う魔人が出没してると聞いた。恐らく、例の悪魔も居ると思われるので、決して近付かないようにと通達しておく。






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