ユメノアトサキ-Prologue-


ファラは嘆く。循環の道に、終わりは無いのだと。



最近、夢を見る。

荒れ果てた世界で、神話や空想の存在でしかない天使達と、悪魔が互いを攻撃し合っている夢を。それ等を取り仕切っているのは、異形の姿をした魔王と言われる存在と、美しく穢れの無い大天使。
その荒れ果てた世界には、見覚えがあった。紅い塔――疑いようも無かったのなら、それは東京タワーなのだ。
一体全体、何の夢なのだろうか。

そして、視点は切り替わる。

籠の中に囚われた少年少女達が、解き放ってはいけない存在を解き放ち、血に塗れた街を救うべく――奔走する夢を。けれど、その少年は人ならざるものと契約しており、最後には信頼していた彼等を全部皆殺しにしてしまう。何故、そうしたのか。それは、その『人ならざるもの』の苦しみを解放したい。と言う刹那の願いから生まれた、祈りと希望のすれ違いが生んだ悲劇だった。
少年はやがて、一人の従者と共に座に就く。その座が、どんな言葉を意味するのか分からなかった。

また、三度目に風景は切り替わる。

滅んだ東京に異形が住み着くようになり、巻き込まれた少年は何者かによって人ならざるものへと変貌する。幼馴染達は異形達に感化され――それぞれの理想に向かって血塗られた道へと歩き出す。しかし、彼は魔人と言う人ならざる存在と関わり――幼馴染達に手をかけ、この世界の神を殺してしまう。彼がどうなったのか、分からなかった。

南極、滅んだ東京が永遠の理想郷へと化した夢、電気羊はアンドロイドの夢を見るか?を思わせる様な、東京を歩く夢――その夢の内容は、さまざまだ。

けれど、最後に至って結末は決まっていた。

彼等と同じく、『人ならざるもの』と化した自分が、金剛石の玉座にポツンと一人、座っている夢を。千年王国と化した世界と、多神教の者達が支配する世界のどちらかを、見据えている夢を。

(―――少年、)

嗚呼、誰かが自分を呼んでいる。なじみのある、聞き覚えのある声だ。そう、自分にとってかけがえのない存在であり、半身である―――…。


――目が覚めれば、寮のベッドで何時の間にか眠っていた。何と言うか、リアルな夢だったな。と思うようだった。そう言えば、新しいアイパッドのプロフィールやパスワードの設定をし直した方が良いかも。期限が過ぎると取り返しのつかない事になるし…。と、考えるように寝直した。






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