「手紙」



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これを読んでいると言う事は、私はもう既に死んでいるだろう。老いぼれの最後の悪あがきと言っても良いし、老人の妄言だと受け取っても良い。
東国は、変わらなければならない。古き竜の信仰、大いなる力への渇望、血で血を流し、他者を疑心暗鬼で疑い、互いを争い合う…それは、古き信仰であるといっても良い。が、お前なら分かっている筈だ。この国は勿論、この世界はいずれ、調和を崩し――滅んでいく事を。

私はこの世界の仕組みについてとっくに気付いていた。だが、それは無理だった。大いなる神・グウィンの畏敬と信仰、蛇による世界を繋ぎ止める役目、それらは「神の意志」であると言う事を。人は、神に抑制されなければならない――そうして、私自身も狂っていったと言っても過言ではない。
師の妄言である事は何も変わりはない。けれど、あの神々の都で真実を垣間見たお前なら――この世界の真実を知る権利はある。

一つ、忠告をしておこう。
他者とは関わるな。
それがお前にとっての命取りになるであろう、良識でもあり――ー欠点であると言う事を。

お前が何時か、その目でどんな世界を見るのかを祈っている。






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