僕はあの時、後悔をしているか。と言われると、後悔はしているけど、それでもしていないって答えたと思う。デルファイで一緒にいたあの記憶が、鮮明に蘇っていく気がした。だから、僕は後悔などしていない。神様が居たとしたら、絶対僕は「ふざけるな」って答えたんだろう。アンブロンやトレイルブレイカー、そしてホットスポット達は、何の為に死んでいったんだろうか。だから、僕は彼らの為に前へと進まなければならない。そう思っているからこそ、この旅も終焉へと近づくんだろう。いつかは、この楽しかった時間も、悲しかった時間も終わる。だけど、あの時――僕が自らの手で、下した筈のファルマ先生は、ラチェットを見て、穏やかな顔をしていた。ファルマ先生は、アダプタスだった。ティレストはソロマス、ネクロボットはモーティルス、マグニフィカスはエピステマス――そして、ラング先生はプライマス。僕達の旅は、プライマスの導きによって数奇な運命を辿り、いつしか世界を救う為の戦いになっていった。
でも、ラング先生が5つに分かれたマトリクスを残し――消えた時、思ったんだ。
いつかまた会える。だからこそ、僕達は辿り着かなければならない。