※基本的にはターン×ファルマなのですが管理人の趣味や暴走が働いた結果設定や世界観を完全無視。と言うか某海外姉貴のある小説にインスパイアされて作ったもの。
※この話に関しては深く考えない事をお勧めします。
※ホロアバターとか擬人化を含みます。
※オリジナルキャラ(モブ)が出張ります。退廃世界観が大好きなんですすみません…と言うか某オートマタに影響を受けすぎ。
※何でも許せる人向け。と言うかこれオリジナルで書いたほうが良かったんじゃね?ってコメントは無しでお願いします。
人類は、滅亡に瀕している。何時だったか、かつての昔、機械仕掛けの生命体が戦争を仕掛けてきたとか、誰かが言っていたけど――今はもう、昔の話だ。人類は、宇宙からやって来た寄生ウィルスによって、滅亡に瀕している。ウィルスに寄生した奴等は、適合しない者は自我を失い、バケモノになるか――死ぬ。適合した奴等は強力な力を持って行くのだが、やがては自我を失い、結果的にバケモノになる。そうやっての繰り返しで、人類は拠点を失い、やがては集落を自分達の手で作るようになった。けれど、拠点を失った心無い者達は物資を奪い合い、集落を襲うようになった。そうして、世界は終わりを迎えようとしていた。
『こちらα小隊、異常は?』
「ないよ」
俺は今現在、この世界を統治する機関の部隊のメンバーの一員であり、最前線で戦う兵士だった。スナイパーライフルとセミオート銃を装備していて、奴等の拠点を襲撃する準備をしている。あの拠点には、食料などの物資がある。それを奪えば――準備を進めて行く内に、見習いである衛生兵が俺に話しかける。
「ねぇ、本当に襲撃するの?」
僕、怖いよ…。と衛生兵の彼は怖がっていた。それはそうだろう、目の前で両親がウィルスに寄生され、化け物になっていく姿を見てしまったのだから。
「バーカ、俺達は『必ず』生きて帰るんだよ。生きて帰れば、俺達の帰りを待っている人達が喜ぶんだ。それに――」
「…それに?」
「死にたく、ねぇんだよ」
しくじった。そう判断した俺は、セミオート銃を構える。襲撃したのはいいが、まさか兵士クラスの化け物の他に、巨大な化け物が潜んでいたとは。正直、油断していた――次々と、死んでいく仲間達。俺は、必死の慟哭と彷徨を繰り返し――巨大な化け物を攻撃していた。噛まれた腕が痛い。死にたくない、死にたく、ねぇよ――!やがて、巨大な化け物の腕が振り下ろされそうになった瞬間――奴の腕が、弾き飛んだ。俺はその光景を見ていた。そして、フードを被った謎の人物が窓ガラスを割って現れ、銃で精密に化け物の心臓部を打ち抜いた。化け物は倒れ、俺はその光景を見ているだけしか出来なかった。
「有難う、助かったよ」
俺はフードの人物に手を差し伸べた、が――その人物は何も言う事は無かった。手を振り払い、フードを外す。
ペリドットの短い髪をした俺と同じ年頃の少女であり、青い瞳をしているが――片目に黒い眼帯をしている。彼女は何も言う事はなく、ただこちらを見ている。
「…アンタ、何者なんだ?もしかして、この世界の生き残りか?よかった、じゃあ俺の集落に連れて恩人だって紹介してあげるよ。だから――」
「――か?」
「…え?」小声で聞き取れなかったが、どうやら俺にはハッキリ聞こえたような気がした。
生存者は、居るか?と。
生存者は、居なかった――いや、居た。衛生兵の少年だ。衛生兵の少年は、化け物に攻撃を受けて、重傷を負っていた。彼女は倒れている衛生兵の少年を見て、首を横に振った。もう助からない。と。
「…嘘、だろ?なぁ、なぁ!まだ幼い、出来た義理の妹が居るんだろ!生きて、帰るんだ!生きて、帰るんだよ…!そうしねぇと、俺が生き残った意味なんて、ねぇじゃん…!死にたくないけどよぉ、まだ幼いお前がこんな場所で死ぬなんて、そんなの…!」
だが、彼女は解釈と言わんばかりに――彼の喉に銃を向ける。やめろ、やめてくれ――だが、そんな俺の耳に、彼の言葉が聞こえたような気がした。
楽にしてくれて、ありがとう。お父さん、お母さん。今行くね――と。
銃声が鳴り響いた。俺は、何も言えなかった――だが、彼女はそんな俺に、銃口を向けた。もう何も、答える気力は無かった。
パン、パン、パパン。
あのウィルスの感染した者に噛み付かれたり、攻撃された者は――同じ奴等の仲間になる。自分は、そんな彼等への介錯をしただけだ。このホロアバターの姿になってから、どれ程の歳月が経ったのだろうか。人類は、滅亡の危機に瀕している。眼帯を外し、罅割れたガラスの破片で、自らの自分の姿を見る。
――もう助からないでしょう。と思いました。ですが、ある人物のパーツを提供させておきました。貴方と関わりの深い人物ですよね?ですが、もう貴方の場所なんて何処にも――
「――無い、か」
宇宙大戦争と言った所か。自分は、人類の敵と言う訳だ。だが、この世界を渡り歩き…何か、自分の居場所を見つける手掛かりでも見つかるだろう。眼帯を外され、露わになった赤い瞳を見て自分は深いため息をつく。そして、銃をホルスターに戻し…血塗れたこの場所から、立ち去った。
人類の敵よ、お前は何処と言うのか。その答えは、まだ出ない。