メサイア不在

「ん?アリスって言う女の子?あの子ね、根は凄く真面目だね。作者を助けたいって言う思いが一番ある。けれど、あの子は全然駄目だね、全然駄目。メサイアコンプレックス拗らせてるよ。メサイアコンプレックスは、誰かを助けなければ気が済まない人の事を言うの。えーと、私から見たらあの女の子は凄いメサイアコンプレックス拗らせてる。メサイアコンプレックス。救世主じゃないと成り立たない。救世主じゃないと役に立たない。ああ…うん、其処に置いてあるステーキ食べたいの。それに、素敵なソースがかかってるんだったら猶更。でもね、メサイアになりたいのなら、とっとと皆殺せば良いじゃないの」

「スノウホワイトって根は良いけど、真面目すぎる女の子だし、どっかの騎士さんじゃあるまいし。えー?正義の為なら他の人を殺めることも躊躇わない?あの女の子が剣を振るうと、さぞかし美しい赤い薔薇が咲き乱れるよね。血飛沫を上げながら咲く、真っ赤な真っ赤な赤い薔薇。私は白薔薇の方が好きなんだけどさ。でも、黒薔薇も良いよね。興味深いし。あっ、チョコレートパフェ取らないでよ。でも、正義を名乗るだけで何でもしてオッケーな主義って楽だよね。正義の為に死んで正義の為に生きる。まるで御伽噺の騎士の物語みたいだねー。でも、スノウホワイトって正義の器に入り切れる存在なのかな?」

「赤ずきん!暴力満載の存在の!あの子が鈍器を振るうとブッシャーと血飛沫が上がる!殺戮の嵐!圧倒的な暴力で解決するしかない!…漫画の読み過ぎだね、しつれいしちゃった。でも、私って圧倒的暴力で制するのも駄目なのかなーと思う。圧倒的暴力で臓器や血を欲するの…うーん、なかなかロマンチストじゃないですか。えっ?暴力で制するのも駄目なの?おかしいねー。あの子って暴力大好きなのに、何で私みたいに他の遊びを知らないんだろう?」

「ああ!シンデレラ!頭の思考回路が卑劣で可愛い乙女なお姫様(自称)の!継母とか姉が大嫌いらしく、見下すのが大好きでその屈辱に満ちた表情が愉快で愉快でたまらないと言っちゃうあの子、王様にもなれるんじゃないのかな?えー私王様になるよりもいろいろ知りたいのー。けど、ああ言う銃でバンバン撃ち殺すのっていいよね。私注射器だし。あっ、すいません、ブリオッシュはそこに置いといて。野望のお姫様って良いよね。ヒャッハーしている女の子って私大好きだもん。」

「グレーテル…?彼女はヤバそうな雰囲気だからパス。あっ、アップルパイ置いといて。後で食べるから」

「眠り姫って、この前起こしたらチェーンソーで危うくぶった切られそうになっちゃった。危うく真っ二つになりそうだったよ。悪い夢でも見てるんじゃないのかしら?えっ、違うの?眠っていればどうでもいいの?私も眠りたーい。最近ナイトメア退治だから眠りたーい。その前に野菜サラダ食べなきゃ…もぐもぐごっくん、美味しいね、この野菜サラダは。ニンジンや小松菜とか入っているから至高のグルメだね」

「かぐや姫って…被虐的な思考なんだけど、彼女って私よりおっぱい少し小さめだねー。って、慰めの言葉にもならないか。じゃあ、如何すればいいかって?うーん、SMグッズをシンデレラに贈るのはどうだろう?えっ、シンデレラは「流石にそれはちょっと…」って顔をしていたの?ぶー。つまんなーい。って寿司の詰め合わせを取らないでよ。じゃあ、被虐的な思考なら、とっとと嬲り殺されればいいのにって思うんだけどね、これも時代かな」

「ピノキオ?可愛いなー。あの子、男の子かと思ったら女の子だったなんてびっくり。杖は少しウザいけど、何であの杖喋ってるんだろう?おじいちゃんなのかな?おっとっと、クッキー落としちゃう。でも、ボクっ子って今時売れるのかなーって感じがして面白いね。私も一人称を僕に…って赤ずきんとかぶっちゃう?駄目か」

「人魚姫って悲劇厨なスタンスだね。其処が可愛いよ。髪の毛のヒレが美味しそうで、美味しそうで美味しそうで食べたくなっちゃう。かわいい女の子だね。「かわいそう」なんて言葉、彼女から発せられると分かるよね。でも、此処に「かわいそう」な女の子なんて誰一人居ないのに。「かわいそう」って、傲慢な言葉だよね。だから、私は興味深い女の子を食べちゃいたくなる気分なの。…魚のムニエル、ごちそうさまでした」

「ねえ、今度は何を食べようか。美味しそうな――そうだね、あの子に決めた」





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