デストロイ777

*学パロ
*続かない

「すいません、言っている事が全く分からないんだけど…」
職員室に呼び出され、僕――アルムは、フレデリク先生に、簡潔直入にこう言われた。

「学校の体育倉庫、使われてない旧校舎で最近授業を放り出している生徒達を連れ戻して頂きたい」と。

「いや、何で僕なんですか?こう言うのはフレデリク先生やロイド先生の方が適任かと思うんだけど…」
「…それがですね、私や彼では手に負えません。兎に角その生徒達を取り仕切っているリーダー格の人物がかなりの問題児でして」
「問題児?」と僕が言うと、フレデリク先生は口を開いた。
「――その生徒は、ヤクザのマケドニア組を後に引き継ぐ跡取りと噂される不良生徒と、優等生なのですが――女性関係で色々悪い噂が絶えない生徒なのですよ。なので、私やロイド先生では手に負えない所かロイド先生が「俺の妹を勝手に引き抜いたあの金髪野郎!!!!!」と木刀を振り回すほど怒り狂う程でして」
「は、はあ…」と僕がポカンと口を開く――確かに、この学園の生徒をビシバシ指導しているマイセンの孫なので、フレデリクも先生の孫に頼みを出したのだろう…取り敢えず、やってみるしかない。と思った。
「ああ、後セリカさんにも頼んでおきましたから…アルム、聞いてます…聞いてますか?」

「――先ずは、体育倉庫の方に行ってみるか…」
体育倉庫にはマケドニア組の跡取りの不良生徒が居ると噂されている。確かに、あの体育倉庫は長い間使われてないので、不良達の溜まり場所にうってつけであろう。覚悟して――体育館の外れにある体育倉庫のドアをノックし――ドアをギィィ…と錆びた金属音が聞こえていながらも、開けた。

「――何だ、客人か?」

(やっぱり、ビンゴだ)
ヤクザのマケドニア組跡取りと噂されている不良生徒のミシェイルが、居座っていた。周りには確か優等生で「俺の将来の夢は空軍志望なんですよー」と言っていたツバキと、弓道部のエースの一角と噂されているヒーニアス、そして我が儘な保健委員のセーラ、有名な名家のお嬢様のティルテュとトドメにまともな性格と思っていたのに!と言わんばかりの普段いつもお世話になっているドーガ先輩。
「…フレデリク先生から頼まれたんです。実は貴方や周りにいる人たちが最近出席していないと言われてたので…」
「ああ、それは放っておけ」
「ええっ!?何でですか!?フレデリク先生やロイド先生、怒ってましたよ!?特にロイド先生が何やら怒り狂っていたみたいですし!」
「あいつの妹の事か?…妹、か…旧校舎の方を行ってみろ。そいつの妹なら、その場所に居る筈だ」

――やっぱり、何かおかしい。一体何を仕出かすつもりなんだ?
ミシェイルは「俺達は此処を動かない」と言っていたので、僕は取り敢えず旧校舎に行ってみる事にした。いや、何かおかしいですよ。ミシェイルが此処を動かないってどういう事なのだろう?旧校舎は、今は使われていない筈なので、すんなり入る事に成功した。キィキィと歩む度に鳴らされる独特の木の音で、3階の教室3年A組の教室に入った。

「…君は?」

(此処も、ビンゴだ)
優等生でありながら悪い噂が絶えないと評判のカミュが、教室の中にいた。他にもロイド先生の言っていた自分よりもクラスが下のニノと不良の間で有名とされているジャファル、いや君が此処に居ては駄目だろう!なホークアイとマリク、そしてカミュと一緒に最近出席していないエルトシャンである。
「フレデリク先生に頼まれたんです。最近出席していないって。だから…」
「いや、すまない…ミシェイルに誘われた形でやっているから断る事は出来ない」
「えっ!?何でですか!?何か学校を揺るがす事態でも起きているんですか!?ミシェイルさんと言い、貴方と言い――此れから何が起こるって言うんですか!?」
「いや、それは――」

「…えっ?喧嘩を売りに…?」
遅れてやって来たセリカが、ミシェイルの発言にポカーンとしていた。全く意味が分からないの一言に尽きるであろう。だが、ミシェイルはこう、口にした。
「そうだ――前代未聞の学園闘争だ」

「そうだな…私も、あの学園のやり方に我慢が出来ないからな…」
「あの学園をカミュを誘った形で倒して学園統一を目指そうとしている」
「確かにミシェイルの頼みは断れないからな…だが、全学園統一の夢ならば仕方ないが」
「そうだな――先ずは素質がある者を集め、学園闘争の一歩を踏み出す前に――」

「「先ずは先に調子に乗っているドルーア学園を彼と一緒に手を組んで倒す」」





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