うつら、うつら

バスタブでうつらうつら眠る。目を覚ますと、水がびっしょりと滴る。赤い髪を指でくるくる回し、んー…と大人しく目を瞑る。ファーマが事の後始末を終えた後にターンと一緒にお風呂に入っている最中の事。徒労で眠ってしまい、ターンの胸元で眠ってしまった…15分くらい眠っていたのかもしれない。そんなファーマをドクター。とターンが声をかける。シャンプーの泡だらけの素肌をターンがなぞる。んー。とファーマが「大丈夫か?」とターンを見上げる。ターンはふぅ、と溜息を吐きながらファーマの赤い髪を水が滴る指でなぞる。ファーマは「どうしたんだ?」と言うと、ターンはバスタブの隣のテーブルに置かれているワインのグラスを取り出した。
「飲むか?」
「いや、良い。お酒は苦手だからな」
ファーマはんーと両腕を伸ばしながら泡だらけの手を水に沈める。ファーマを見上げ、ターンは困った医者だ…と思いながらワインを一口飲む。白いメッシュに隠されている耳の金色の指輪状のピアスをキィン。とリング状に音を鳴らし、彼女は天井を見上げる。
「なぁ、ターン」
「何かね?」
「なんでもない」とファーマは天井を見上げた後、彼の胸板に後ろを寄らす。ラベンダーの香りが鼻につき、彼女の髪からそれはかなり鼻につく。ファーマはどうした?とターンを見上げる。
「…ラベンダーの……香りが」
ラベンダーの香り。ターンはラベンダーの香水をかけたから、鼻に敏感…と言うより、ラベンダーの香水が少しきついのかもしれないのもあるだろう。
「…ターン?」
「どうしたのかね、ドクター」
乳房を少し浮かせ、いいよ。と合図をする。舌をべっとりと涎を垂らし、彼の舌を舐めずりする。
(ワインの香りがする)
唇を貪りして、ワインの独特なにおいが苦手だ。と予め思うが、乳房を揉まれ、ふくよかな胸を揉まれ、飾りをぐりぐりと押される。
「ひぅっ」
びくり。と身を硬直して、ターンを見上げる。何とか身を応えたが、ふーふーと耐え切れなくなったのか、ああ食われるなと感じた。
「…今度は、理性を完全に失くすなよ」

ぼーっと気絶をしたのか、ターンは彼女をタオルを巻いて抱え、自室に向かう。自室のベッドに寝かせ、服に着替える。裸体で寝ている彼女に毛布をかけ、自らもソファに寝座り、タオルケットをかけて眠った。



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