悪夢

ロディマスの様子がおかしい。サンダークラッシュは不安に思い、ロクに食事も摂らないし、仕事も於保つかず、自室に籠っている。あの一件以来、精神安定剤や鬱予防剤を多めに摂る事が多くなった。プライムになった以上仕事や責務に追われる事になったのだが、予想はある程度分かっていた。メガトロンと、オプティマスの死だろう。これ以上自分を追い込まない為に鬱予防の薬や、精神安定剤を摂る選択をしたのだが、それは自分を偽る為の手段でしか無いのだと、恐らく彼女も自分も、薄々分かっていたのだ。だが、これ以上見ていられない。意を決して、彼女の部屋に行く事に決めた。

彼女の部屋のドアをノックする。トントン、とノックをしても――反応が無い。意を決して、静かにドアを開ける。ベッドの布団に潜っているロディマスが居る。サンダークラッシュは彼女の名前を呼ぶ。返事がない。だから、布団を開いた。
ポロポロと涙を流しながら、過呼吸を発している。何かに怯えるように、何かに逃げるように布団の裾を掴んでいる。はぁ、はぁ。と息を発しないと、自分を保てないだろうか。サンダークラッシュは彼女を、何も言わずに抱き締める。ロディマスは、暖かな感触を感じ、彼の服の裾を抱き締め、彼は彼女の頭を抱き締める。
まるで何かに怯えているようで、悪夢に苛まれているかのような感触に陥り――彼女は暖かな感触を逃がさないように、強く掻き抱くように抱き締める。

「どうして、俺を置いて行ってしまったんだ」

それは、何処にも届かない。



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