うたかた

「これ、何で私にプレゼントをしたんだ」
モルフォ蝶をあしらった宝石の髪飾り。かなり古い値打ちのある髪飾り(それは戦争前に売られていた物であり、今なら結構な値打ちがするであろう)を手にしたファーマは、目の間に居るターンを見て、下着の上に薄いワイシャツ姿を着てる――体を抱き合った後に、昨日渡された髪飾りをターンに問う。普段は、嫌味か或いは将又嫌がらせか。普通でもない事を考えていた彼は、ファーマを見ながら彼女の問い掛けに行き詰った。
「誰かへの…渡し損ねた贈り物だろうか」
下手なごまかし方をしている。それが、何を意味をするのか分からなかった。けれど、ファーマは彼の目を見て、何かに気付いた。悲しい瞳?いったい何を?まさか、メガトロン?いいや、あの目は――。

『えっ?私への贈り物かい?私の為に買ったのか…いい子だ』
『でも、私への贈り物だからと言って…頑張ったお金を、私の為に使わないでくれ。それは、君が好きな人が出来たら、贈ってくれないか?』

「…ターン?」ファーマは、ターンの手をそっと手に取る。彼の手を引っ張るように、彼女に押し倒されるように静かになだれ込む。
「…どうした?何か、言ってくれないか?」
ターン?とファーマはワイシャツを脱ぎ、彼を抱き締める。きっと、嫌な事でもあったのだろう。けれど、彼の心の底に気付いてはいけない。だって、気付かない方が幸せになった方が良いのかもしれない。下着をずらし、乳房の胸の飾りを、なぞるように舐めさせる。びくり。と身を硬直させるが、彼の成すままにさせる。きっと、その方が彼に対しての、一つの祈りかもしれないから。



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