麗しきセデュース




救済へと向かう 貴方は是を非とする 何故に

エインヘリアルと化した兵士達をなぎ払うフロディは――愛する者を守るため…何より、アスガルドの未来を守る為に一人戦っていた。
(そうだ――私が守りたかったのは、この地上…!)
だが――消えて行ったアンドレアスが望んだのは…この未来なのか?それは、消えてしまった彼しか分からない。
「ぐっ…!」
大量の死霊兵士を相手に、フロディは苦戦を強いられていた。
そして――リフィアは、大いなる光を、アイオリアに与える。

アイオリアに降り注いだ――大いなる光。それは、オーディーンに選ばれたと言えよう。
「オーディーンの力が…アイオリアに…!」
アイオロスは、驚愕していた。これが――正義を受け継ぎし存在か。けれども、アイオリアは叫ぶ。
「アスガルドの邪神ロキ――オーディーンから授かりし、黄金の牙と爪…受けてみよ」
そうだ――正義は、必ず悪に立ち向かう。何度這いつくばっても、何度でも。
だが、実が成熟するまで…あと僅か!
「アイオリア――!グングニルの実が、成熟しようとしている!残された時間は、僅かだ!」
「その前に…奴を倒す!」
アイオリアは――邪神へと立ち向かう。バルムングの斬撃がロキを襲う。だが、彼は楯でガードしたものの、アイオリアのドラウプニルの一撃を喰らった。

「剣と拳の豪快な融合技――見事だ、アイオリア!」
フロディは、アイオリアの小宇宙を感じ取って叫ぶ。此処は、通させはしない――アスガルドの未来の為に!

剣と拳を豪快に組み合わせ――だが、徐々にロキを追い詰めていく。しかし――ロキは、ある事を語る。
『流石はオーディーンの力と言った所…しかし、忘れたわけではあるまい…お前達は、この私が蘇らせたと言う事を!」
アイオリアは――その言葉に驚愕する。例え、オーディーンの力を得ても所詮はロキの操り人形…マリオネットと言う事を。
『闇に還るが良い…エインヘリアル達よ!』

漆黒の雷が、エインヘリアルを消滅させていく。
「何…?!」
シグムンドは、驚いた――これが、エインヘリアルを消滅させる、神の力!?
「エインヘリアル達が…消滅していく!?」
フロディは――闇の胎動から生れし…邪神の力を恐ろしく、実感した。

『どれ程の力を得ようとも…お前達は所詮、私の意志一つで消える脆弱な存在――主に逆らう事は出来はせぬ!』

アイオリアは――負けを確信した。
アイオロスは――希望が尽きたと確信した。
そして――放たれる黒雷が、彼等を貫く!


≪ ≫
×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -