霊喰い




さまよえる魂は何処へ向かうのだろうか。

ファフナーを一撃で倒したムウは、ぼやく。
「諦める事です――神闘士がどれ程の力をつけようと…我ら黄金聖闘士の力には及びません――貴方だけは逃しはしないつもりでしたが…今は…あの知恵の像を破壊し、残りの兵を探すのが先…」
ムウがそう言うも――何か、おぞましい気配を感じた。ファフナーが立ち上がり――妖しげな目をした。
「その光は…!?」
そして、一面がブラックアウトした。

「この者達…まるで小宇宙を感じぬ…!?」
死者の兵士は、童虎に襲いかかる。かつての聖戦でも、宿星に選ばれし冥闘士は命を蘇られ――彼等聖闘士に襲いかかった。けれど――冥闘士として復活したサガ達とは違い…命を感じない。
「もしや…一度死んだ者…!?ならば、我ら黄金聖闘士を蘇らせたのは――お主の仕業か!?」
フードを被った人物は…答えない。何も、答えないままだ。まるで壊れたマリオネットのように動かないのだから。
「答えぬか…まあ良いわ、何れにせよ、死者の魂を弄ぶような輩を――わしは許しはせん!」
怒りの一撃を――死者の兵士を巻き込みながら――フードの人物に向ける。
「姿を見せい!」
だが――その一撃は…かき消された。
驚いた童虎は…ゆっくりと、フードの人物を見る。だが――現れたのは――不気味な仮面をつけた神闘士だった。

「我は死者の間・ヘルヘイムの番人…神闘士――ガルムのウートガルザ!」

伝説では、一度抜けば血を啜るまで殺戮は止まらぬ魔剣ダーインスレイヴを振るう――まだ声が幼く感じる…冥府の女王ヘルを守る番犬を模した神闘士は…まるで冥府の女王を守るように立ちふさがる。
「ならば…そやつは…!?」
フードを脱げば――見知った顔の姿が現れた。
「リフィア――お主が何故…此処に!?」


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