愚者断罪決別レギオン
「2番目ドロッサスはクルードの護衛の為に欠席、24番目のコルウスは30番目のベントーザと共に任務遂行の為に欠席…72番目のセルペンスはソキウスの元に預けているが駄目。55番目のホースはカーバリオの護衛の為に駄目。57番目のリーベルトは…駄目だ、シュトルツの護衛に付くし36番目のウルーラは欠席…」
ソキウスは報告書を読んでおり、今後地上界に攻め込む為にはどう考えようかと模索していた。天使を虐殺する為には如何考えようかと模索している最中に、ソキウスは戯れに良い事を思いついたのだ。
「フレイド君」
70番目のフレイドを呼び出し、ソキウスはご満足であった。天使を信仰している街の教会の鐘が鳴る頃にソキウスはご満足な様子である。『嫉妬』のペルブランドの部下を借りて来ただけでソキウスはゲームと称して何を企んでいるのかがわからない。
「さて、君の能力はモノを転送する力だったよね」
ええ、そうですが…と頷くフレイドであった――が、ソキウスは「じゃあ一振りのハルバードを持ってきてよ」と命令をする。サタネルの王は大罪には絶対に逆らえない。フレイドは一振りのハルバードを転送し、ソキウスは攻めて来る天使を迎撃した。
「あっははっはははっははははっはははは!」
ソキウスは狂った笑い声をして、天使を虐殺する。サタネルの王である自分も、天使が来るのなら迎撃しなくてはならない。自分の能力は空間転移なのであり、天使の体を空間転移で『喰った』。
――何故、彼は私を利用してまで天使を虐殺するのだろう。理解出来ない。
フレイドは、レボルトとソキウスの思惑が全く分からなかった。事実、クルードの部下であるペルブランドの使いである彼には、最も、彼等の思惑が理解出来なかったのだから。
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