エイミィーヴィアの罰の魔女

「来たか」
レボルトはやって来たフレイドに気付き、彼を見た。レボルトはフレイドを見て、血塗れた剣を持っていた。
「どうしてソキウスを裏切った?だ?アイツは最初からは捨て駒だ」
酷い。とフレイドは睨むも、レボルトは頂上の空を見て笑う。
「世界は絶望に包まれている。神の鎖に縛られ、人々は其れに気付かず暮らしている。平和だろうと、俺はこの平和に疑問を抱いていた」
疑問…?とフレイドは困惑をすると、レボルトは語った。
「何故、平和の裏に――憎しみや裏切り、争いや貧困、貧富の差で起こる紛争が起きるのだろうと。俺は放浪のたびを続け、やっと分かった」
「それは――人間が、世界で最も神を裏切ったのだと」
狂っている。とフレイドが思い、レボルトを見ると、彼はフレイドを見た。
「だが、俺には分からない事がある。フレイド、貴様がどうして絶望をせずに、人間に疑問を抱く事が無く――生きている?」
彼は思った。母親に裏切られて奴隷市場に売り飛ばされ、散々玩具のような扱いをされ…人間を殺してやる!とは一度は思った事があったが、ペルブランドやクルードが一緒に居たから、生きる事が出来た。
ふるふる。と首を横に振る。

『それは、大切な人と一緒に居たから、人間の貪欲も、幸せも、知った。何時かは、人間と人間が手と手を暮らせるようにと、私は思っている』

「…愚問だったな」とレボルトは言う。
「お前が甘ったれた考えをしているから、この世界から争いは絶える事がない。だが、一度はその考えを受け入れておこう」
「さらばだ」とレボルトはそう言い、頂上を降りた。

「―――また、会えるのなら…一緒に食事をしようと考えているのだがな」

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