人と人の関係

ある日、クルード様が連れて来た子供は、私よりも年上の子供でした。このバイズ、どうもその子供が何かと契約をしたと気付いて、彼に質問をしましたが――口止めされました。ペルブランド様に預けられた彼は、私と同じ魔術の道を選んだのです。私は魔術師になりましたが、子供――フレイド様は、唯淡々と任務を遂行していくようになりました。私は彼の後輩であり、力は及ばないと分かっていますが、ええ、分かっております――フレイド様は恐らく立派に成長したと思うのです。

「バイズ」
同僚のドロッサスはバイズに話しかけた。バイズは我を忘れていたのだとふと気づき、目を開ければ帝国領の村付近の草原であった。
「ドロッサスか」
「レボルト様とソキウス様が失踪したとクルード様から報告を受け、俺達が情報を求めて探している最中…だっただろ?」
「そうだったな…」

レボルトとソキウスが失踪した。
突然の報告がクルード達に衝撃を与えた。8代勇士の二人が失踪を遂げるなんて、まず有り得ない話であろう。レボルトが帰還した事は分かっているが、また失踪を遂げるとは…しかも、大魔術師のソキウスまでもが、レボルトの後を追うように失踪するなど…恐ろしい話だ。

「レボルト様は前々から信用出来ないと思っていたが、まさか…」
バイズはそう思っていると、ドロッサスはポン。とバイズの肩を叩いた。
「大丈夫だろ、ソキウス様はレボルト様の御友人。きっと帰って来るだろ」
「…そうだな」
バイズはそう言い、ドロッサスと共に村へと辿り着いた。

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