「――俺は、其れでも良い!」
「……!?」
ジムの予想外の決心に、ハラルドは驚きを隠せなかった。
「其れでも、誰かが悲しむのなら…俺は友を助けたいと言う気持ちで精一杯だ!」
「――決心がついたようだな」
ハラルドはそう言い、電脳精霊を召喚する。神の様に神々しい姿をした電脳精霊だった。
「この極神聖帝オーディンで、君を殺すしかない――だけど、最後に一つ言わせてもらおう。
――君の選択は、どうやら間違っていなかったようだ」
オーディンがジムに武器を振り上げ…雷を放とうとしたその瞬間!
「……ハラルド、ジム!」
素良が電脳精霊を召喚する。デストーイ・キラー・ベアーがオーディンの攻撃をガードする。
「…素良!?」
「君か…まさか、駆けつけるとは思わなかったよ」
すると素良が説明を行う。
「――光精王ウィルオウィスプの命令でね、ジム…君を死なせる訳にはいかないってさ。ミザエルったら雑な命令を僕に押し付けるんだから」
「…君は、死ぬ資格が無い」
「え…?」
素良は、舌をあっかんべーしながら囁く。
「友の為なら自分を犠牲にしてまで救いたい気持ち、ミザエルやドルベには届いたよ。まだ君は…罪を被せる訳にもいかないからね」
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