ハラルドが彼等を連れてエレベーターに乗り…ヨツンヘイム・コーポレーションの最上階に辿り着いた。ドアの看板に書かれているのは『Der Altar von Nördlichem europäischem Gott (北欧の神の祭壇)』とドイツ語で書かれていた。ハラルドが「臆する事は無い」と笑顔で言い、ドアをぎいい…と開けた。
部屋は円卓上になっており、5人の『神』が椅子に座っていた。中心にルーン文字で刻まれた魔法陣が浮かんでいる。
「待っていたぞ、ハラルド…いや『オーディン』」
深く緑がかかった青い髪の男は、黒いコートをはためかせて椅子から降りた。やや暗い雰囲気らしいが、目付きが鋭い男だった。
「『シグルズ』…そんなに私を警戒するな。『虚栄(ヴァニタス)の魔女』を連れて来ただけだ」
「なら、その女が『虚栄の魔女』…右目を包帯で巻いているって本当らしいな」
すると十代が彼に話しかける。
「…その声、カイザーか?」
カイザー…その言葉にピクリと反応した『シグルズ』は、ポツリと呟く。
「…十代………?」

「――まさか、本当に十代だったなんてな」
「久しぶりだな、カイザー…学園に通っていた頃…高校一年生くらいか?」
カイザーって一体誰だ?とオブライエンが説明を求めると、十代が「丸藤亮。俺の先輩」と説明した。
丸藤亮は十代の先輩であり、ある事件を境に行方知らずになってしまった。との事…『シグルズ』と言うと…?
「…十代、俺は幹部に入ったという事だ」
「ああ、私『オーディン』率いる6幹部…私は特別であり、大幹部『トール』と『ロキ』に並ぶ全知全能の大幹部であり――この組織のボス」
「グズグズしていないで話を進めろ」
「分かっているさ、『スルト』…いや、ジャック・アトラス」
金髪の男性…ジャック・アトラスは不機嫌そうに言い、ハラルドは敬礼をした。中性的な少年、眼鏡をかけた少女、まだ年端もいかない少年…ジムは質問をする。
「その…虚栄の魔女って一体何なんだ?」
中性的な少年は、ある事を呟いた。
「君の姉の通り名…かな?」
「通り名…?」
ジムは疑問に思うも、どうして自分の姉が魔女と不名誉な名前をつけられてしまったのか分からなかった。少年は口を嗜んで呟く。
「僕はV…『ヘルヴォル』と呼ばれている。虚栄の神の名前さ」
「虚栄の神…?」
「こっちは麗華。『ヘグニ』である人物で――こっちは龍亞。『ヘズ』」
「麗華です。この組織の観測者を任されています。宜しくお願いします」
「俺は龍亞。な、一緒にデュエルアバターやらない!?」
個性的な神々だなあ…とジムは思うも、素良はある事を質問する。
「ねぇ皆、質問なんだけど!」
「?」
亮は困惑そうに振り返ると、彼は予想外の事を口にする。

「君達が犯した失態――『アルカヌムスの大罪』、忘れてなんか無いよね」
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