辺りが収まった後、黒マントの男は「撤収する」と呟いた。
「待て!お前の目的は何なんだ!?」
北斗はそう呟くも、黒マントの男はこう呟くだけだった。

「――真実への、追求」


「…赤馬社長、まさか本当に帰還するなんて…」
アンチノミーはそう言い、お帰りなさいと敬礼する。すると彼は、立ち竦んでいたジムにこう呟く。
「…少し、話をしよう」

――喫茶室。
エントランスはあの戦いで封鎖されたようだ。アンチノミー曰く『アレクサンダーを召喚するには場に多大な負担があるからね』と。
つまり、負担が大きすぎるアレクサンダーと、強力なダーク・リベリオンがぶつかり合ったと言うので床が破壊されるほどの磁場が発生したのだ。
ジムは赤馬が注文したカプチーノコーヒーを飲み、苦い顔をしていた。
「どうした、不味いのか」
「いや、不味いも何も…DimenshonBoyは、あの電脳精霊みたいなのを持っているのか」
「最低には…5体位存在する」
どんな社長だよ。と心の中で呟いたが…赤馬は「そう言えば」と話の筋を変えて来た。

「…13年前の、君の姉の事は残念だった」

「………え」
姉?姉なんて、存在する筈が…姉なんて、居たっけ。と心が混乱する。記憶がざわめく。姉なんて、姉が居るわけが無い。それなのに…姉が居る?ジムは赤馬の言葉が信じられなかった。
「最先端技術で記憶が消されているのか…仕方が無い」
仕方が無い?すると赤馬は次の話をする。
「安心しろ、君に危害を与える事はない…次に話を変える」
すると彼は、一枚のカードキーを出して来た。
「…これは?」
「我が社の地下廃棄場の入り口だ。…其処に君の為に、ある電脳精霊のデータが置かれてある」
「電脳精霊って…俺はあの電脳精霊の方が良い」
「いや、そうではない」
そうでは…?なら、何の為に?

「…君の姉が、使っていた電脳精霊だ」

衝撃的な発言だった。
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