「まさか赤馬社長…本気のつもりで?」
パラドックスは侵入者が現れたと聞き、監視カメラでその様子を見ていた。自分はZ-ONEと子供達を守らなければならない。だから動く事が出来ないのだ。
「パラドックス…」
「何でしょうか」
するとZ-ONEはポツリと呟く。

「此処に、彼女が居たのなら…いや、何でもありません」

「疾風王、アレクサンダー?」
ジムはその様子を見ているが、どの電脳精霊とは違う…異様な雰囲気だった。電脳精霊はエクシーズ・ドラゴンと戦っているが、攻防一体の様だ。
「私が平然と居られるうちに、真実を呟いたほうが良い。私からのアドバイスだ」
「…………黙れ」
黙れ。じゃあ、彼は何故こんな事件を起こしているのだろう。異様な力がどちらも互角ならば…何時決着がつくのか分からない。すると、磁場が発生した。
強力な磁場が発生し…バチバチっと音がした。すると、エントランスの中心が爆破された…床に穴が開き、其処から異様な空間が現れている。
「これって…」

『我を呼ぶのは何者か』

「…ひっ!」
北斗は怯えた。声に怯えるなんて、天才らしくない。しかし、ジムは北斗が怯える理由が…強烈に、跪かれるような声だった。ハラルドは立ち上がり…瞳を突然変異する。
「その声は…ドン・サウザンド!」
「ドン・サウザンド…?あの災厄の…?」
まさか。本当に蘇ってしまったのか?いいや、電脳コード『オリュンポス』は電脳精霊に取り上げられ、封印はまだ解かれていない筈…?

『漸く現れたか『オーディン』』

「ああ…私だよ。覇王とZEXALと共に戦った電脳神のうち一柱…『オーディン』だ。ドン・サウザンド…一体何をする気だ?」
『我はこの世界に蘇る』
「いいや、この世界に蘇らせるわけにはいかない。私は世界を守る使命がある。君を蘇らせてしまっては困るのだから」
『ほぅ…裏切り者がよく言う』
「黙っておいてくれないか…?」
ハラルドはそう言い、魔法陣を展開する。彼はバリアを張ったのだ。黒マントの男と、赤馬はドン・サウザンドの声を聞くことに耳を傾け、真澄も北斗も、何が起こっているのか分からないまま…展開を見守っている事しか出来なかった。すると、空間から…一枚のカードが現れた。

『我を封印したいのなら…一枚のカードを持って、真実の祭壇まで来い。今宵、巫女が邪神を復活する為の礎とならん…』

ドン・サウザンドの声が消え…辺りはシーンと静まった。
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