「…俺の話はおしまい」

十代はそう言い、悲しそうな声を出した。十代にも、悲しい過去があったとジムは思う。胸が痛む。其れでも、俺は十代のMyfriendが生きている事に安堵するよりも、電脳世界の真実を知ってしまった方が…何倍にも辛かった。
「それなら、どうして…どうして俺に今まで打ち明かさなかった?打ち明けされたら…十分良かったのに」
「俺はな、大切な友達が辛い目にあうのは辛いんだ。だから俺は…一人で関わる事に決めた。ジムと出会った時に…決めていたんだ。俺は、俺のけりをつけるって」
「けりをって…何を?」
「俺は…前世の記憶を思い出した」
「思い出したって…何で!?」
すると十代は、何か吹っ切れた様な顔だった。

「俺は…ダークネスを消滅させる。其れが俺の使命だ」

「だから…俺も連れて行けば…!」
「お前を連れて行けない。そんな傷だと、また辛い目に遭うかもしれないから」
十代はそう言い、ドアを開ける。何処へ行くつもりなんだ?
「十代…!」
「だから、さよならだ…ジム」

「十代っ!」

悲しい声が響いた。そして――その日を境に、十代は姿を消した。

十代が姿を消して数日後…ジムは塞ぎこんでいた。
「…十代、俺達…友達、だろう?」
其れなのに、自分は無茶をして…彼女はそう思い、ベッドで塞ぎこむと、ドアが開く音がした。
「…誰…………!!」
目の前に居たのは、アンチノミーと言われる紅いグラサンをした男だった。
「ジム・クロコダイル・クック君だね?僕はアンチノミー」
「アンチノミー…」
するとアンチノミーは、口を噤む。

「6人の次世代の天才達が、君を待っている。十代の行方…知りたいんだろう?」

ジムは、ゆっくり立ち上がった。其の目には――迷いは無かった。
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