「…と言う訳だ」
「………」
ブレイブが十代に真実を告げると、再び本題に戻った。
「右京先生って知っているか?」
「ああ、其れが如何したんだ?」
するとブレイブは何かを知っているような顔をして、十代に真実を告げる。
「あいつは『オズ・マジック・ウィンド』の一人――ブリキなのさ。ジムは組織の一人であって…最初から仕組まれていたんだ」
「そんな事は無い!ジムは璃緒を救う為に…」
「じゃあ言うけど、十代…お前に質問をする。電脳コード『オリュンポス』を盗んだ彼女は――精霊王達にとって許される存在か?」
電脳エリア『ガンマエリア』
素良はアイスクリームを食べて廊下を歩いていた。学園に馴染んでいる彼は、『トト』である。すると誰かと話している声がする。
「…居たの?」と女性、
「居なかった」とおかっぱヘアの青年が語る。すると彼は姿を現した。
「そんな所で何をしているの?」
「…!子供!?」と青年。すると素良は正体が分かったような顔をした。
「君は…『トリスタン』と、『ランスロット』だね!」
「…かくいう貴方も、『トト』…ね」と『トリスタン』と呼ばれた女性は語る。『ランスロット』――アメルダはチャクラムを用意した。
「電脳コードは渡さないわ…ましてや、世界を救う為にも!」
「へぇ…」
アメルダがキーボードを出し、「リミッター解除!」と言い…巨大な兵器を召喚した。
「じゃあ行くよ…僕の切り札、出て来い!切り裂きジャックの獣…『キラーベア』!」
素良はそう言い、巨大な熊の化物を召喚した。
それらを魂胆的に観測しているものが居た。黒いフードの男…『トト』と、『トリスタン』&『ランスロット』の戦いを見て、鼻で笑った。
「成る程、これが俺が望んでいた結末…」
黒いフードから、仮面を被って口元を歪ませた。ただ、何かを観測しているような気がしていた…。
title:切る体
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