オネストと言われた電脳精霊はミザエルに話しかける。
「ミザエル様…緊急事態です!」
「貴様のパートナー…藤原優介はどうした?」
「マスターは…―――行方が分からないのです」
「何だと!?」とミザエルは甲高い声で叫ぶ。彼はそう言いながら、オネストの方を見る。
「貴様の能力は…ドルベ――『シルフ』によって制限されている筈だ」
ミザエルの言うとおりである。オネストは記憶を操ると言う危険極まりない能力を持っている。
彼等――電脳精霊にとって危険極まりない能力を持っている者には、大精霊の6人によって制限出来る事になる。
しかし…『シャドウ』のベクターは愉快犯に近い。彼が制限を設定する事は世界を滅ぼしかねない。
彼に能力を与えない代わりに、力を与えた。
精霊の王『ナッシュ』が彼に与えた使命――『電脳世界に仇名す輩は消せ』と。
ナッシュは姿を消した――6人の精霊を残して。

「そうか…藤原は、交通事故で両親を亡くしていたか」
「其の通りです…ミザエル様…」
彼は交通事故で両親を亡くしている。一人ぼっちで生きて来た彼を支えたのが、オネストだった。
しかし、彼は行方知らずとなった――これは一大事であるのだが…電脳コードが消失したのは厄介である。如何すれば良いのか…。
「私に任せて下さい」
「!メラグ」
メラグはそう言い、神殿に現れた。彼女は精霊宮『ニライカナイ』を治める大精霊。彼女はそう言いながら、人間の姿になった。
「其れに…紅蓮の炎を持つ『彼』を探さなければなりませんわ」
「…との事だ。オネスト、藤原優介の探索はメラグと一緒に行ってもらう――分かったか」
「有難う御座います」とお辞儀をした。
(…しかし、藤原優介が失踪?何かが動きつつある…)

「世界を守る?」
十代はそう言いながら、右京先生の方を見た。
「君にしか頼めない話だ」と右京先生は語る。すると彼は世界を揺るがしかねない話になるが――良いかね?と告げ口をする。

「まさか…あの6年前の事件に巻き込まれた俺にしか頼めない事…?」

「そうだ」と右京先生は語る。
「其れに…教授の娘――ジムが悪の組織に狙われているしな」
十代は彼女の方を見た。
「はじめまして、だ。十代――俺はジム」
「何で俺の名前を知っているんだ!?」
「君のことなら知っている」とジムはそう言いながら、苦笑した。右京先生は彼に話しかける。
「じゃあ――彼女の事を頼んだぞ」

title:模倣坂心中

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