出来損ないの嘲笑


女を犯すとかAVの世界だけで、現実はそんな勇気が無かった。無理矢理ってのは犯罪だし、サッカーに夢中だった頃そこまで女に困っちゃいなかった。それが今では、エイリア石で活性化した脳が騒ぐ。高揚した身体が疼き、リビドーを感じた。元々性欲が人並みよりは少し強い俺はどうにも堪えられない。エイリア石で痛みを若干我慢出来るようになっても、生理現象は無理らしい。ある意味副作用だな。
さて、こんな俺の目の前に手頃な女が居る。サッカー部マネージャーで、キャラバンに同行せずバックアップチームのマネージメントをしていた奴だ。今となっては深緒以外は皆研崎の支配下にあり、最早彼女は俺の指示一つでどうにでも出来る。もちろんそんな美味しいチャンスを逃すわけがない。俺は深緒を捕まえるようにダークエンペラーズのメンバーに命じた。

「な、にっ…ちょっと、痛いってば!」
染岡と影野に両腕を掴まれ、深緒が俺の部屋にやって来た。深緒はきいきいとかん高い声で騒いだが研崎に宿泊施設として用意してもらったこの合宿所にはお前の味方なんていない。
深緒はキッと俺を睨み、喚く。

「最近様子おかしいと思ってたら、何よこれ!合宿なんて聞いてないし、それに風丸や染岡は病み上がりでしょ!」

状況の把握が出来ていない深緒は自分がここに連れて来られたのが納得出来ないようだった。染岡達もさすがに"犯すため"とは言わなかったらしい。案外優しいのか、それとも酷なのか。

「お前は俺達のマネージャーだろ?合宿所にはついて来て当然だ」

「だから聞いてないってば…」

「しっかり働いてくれよ」

「な…に…」

怯える深緒に近づき、その口に催眠薬を流し込んだ。暫く暴れていた深緒だが突然糸の切れた人形のように倒れ込む。染岡や影野が辛うじてそれを支え、俺に深緒を渡した。静かに眠る深緒を横抱きにして、くつくつと溢れる笑い。あはははは、と下卑た俺達の笑いが部屋に反響し、深緒に降り注ぐ。



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