「なまえ」
「、」
「ねぇなまえ」
「っ、」
「痛い?」
「痛く、ない」
「そう、

じゃあコレは?」
「ひぐっ」


ぎゅっうと力を込め手の中にある物を握れば顔を歪めひっと声を上げる。


「痛いよね?でもそうじゃないとお仕置きにならないもん」
「んっい、」
「ふふ。でも気持ちいいんでしょ」
「らいぞうのさど」
「じゃあなまえはMだね」


この僕にこんな風にされて喜んでるんだもんね。ペロリと首筋に噛み付けばなまえの身体はヒクりと硬直する。それを見やり可愛いと言う感情が生まれた。本来先輩に対してその思考は間違っているかもしれないが、こうして昼とは違う彼を見て、僕は毎度そう思うのだ。誰が昼の彼の姿から今の姿を考えようか、そんな人はいないだろうけど。まぁもしいたとして彼に一瞬、髪一本すら触ろうものなら、僕がその場から消してあげるけど。


「ねぇ、善法寺先輩にどんなことされたの?」
「別に、なにもされない、」
「じゃあ首についてるコレは何」
「は、いつのまに!」
「ほら、ホントは何かあったんでしょ?」


嘘はいけないよ。
そこに実際にないものをなぞるように指を通わせれば顔色を変え手で隠そうとするその手を、掴んで逃げられないようにする。本から覆い被さるよな体制なのだから今更逃げはできないだろうけれど。


「な、だまし!」
「たのはどっちかな?」
「いけないよなまえ」
「雷蔵、もうっ」
「まだ駄目。ほらどんな風に触れたのか言ってよ」
「ん、言わな」
「そう、ならしかたないね」


ほら、また嘘ついた

(同じ事したら嫌でもいいたくなるよね)
(な、それっ!?)
(ほら口開けて?嫌ならこっちからでもいいんだけれどね)
(どっちもやだあああああ)



@@@
黒覚醒雷蔵いめそん
あんかふぇ@似非占い









「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -