そう、俺が勘ちゃんに名字との関係をしつこく聞いたのはっちゃんの為だったりする。はっちゃんが名字の事を気にしている事は前から知っていて気付いていたのは俺だけだったからだ。それなのに上級生になって一言も会話をしたことがない、だからと言ってあまり仲がいいわけでもなく、そんな関係であるが故に今更勘ちゃんと名字二人の間を割って話しかけるのは、何だか悪い気がしてできないと言う、それに状況は最悪で上級生になるにつれスキンシップ(もはやそう呼べるレベルではないが)もエスカレートしていて。そんな事、本人達はしらないし教えるつもりもないが、正直言ってしまえばはっちゃんだけでなく一部の同じ学年のクラスメートも二人が一緒にいる時は近寄りがたいと言っている位、と言う所まで来てしまっていて、幸い人前では手を繋いだり、抱きつくまでで終わっているが。それを遠目に名字を追うはっちゃんを見るのはこっちとしても辛かったりする。



だからこそ、まさか本当に付き合ってないと言う答えが返ってくるとは思わなかったので急いで知らせにきてしまった。こういうのは早い方がいい。それにうまくいけば今回はいい展開になれるかもしれない絶好のチャンスなのだ。このあと勘ちゃんは長期任務で一週間ほど学園を留守にする。1対1の方が話しやすいと思うのだ。せめて話す位の距離くらいは合っても罰は当たらないだろ。



付き合っているのなら手を引くしかないと半分諦めていたはっちゃんに「それじゃあダメだ、はっちゃんらしくない!俺が本当かどうか聞いてくるから!」と半場無理矢理言い出した手前。内心ドキドキではあったが。そうじゃないとハッキリした今やるしかない、それにはっちゃんは恋のこの字も分からなかった俺の恋事情の相談相手になり応援してくれ、手までかしてくれた。おかげで俺は今すごく幸せだったりするわけで。感謝していているしはっちゃんにも幸せになってほしいと言う、そんな恩返しだったりもするわけだ。


「へ、兵助やっぱ」
「大丈夫だってはっちゃん」



はっちゃんは優しいすぎるんだと思う。
それに俺達は親友なんだから、変な譲り合いもや遠慮はいらない。はぐらかして嘘つかれる方がずっと悲しい。だから、俺は、はっちゃんには正直になって欲しいって思ってるんだ。勿論それは勘ちゃんにも言えることだけど。



少年が聞いた理由


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確実に兵助がキモくなってきました。どこで間違えた!この兵助はリア充だからしょうがないのでしょうか?






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