▼ くりかえしても何もはじまらない話
原因はあの子だと理解はできても、何をすればいいのかはさっぱりだった。
そもそもあの子とは特に交流もなかったし、話したこともあるかないかよくわからない。
何はともあれうだうだしていても仕方がないので、あの子に接触を図ることにした。
思い立ったが吉日というわけで、見慣れすぎた教室のいつもの風景からあの子に目を向けた。
そもそも交流だってそうそうあるはずないんだよなぁ。
自分は部活に入っていないし。
あれ、あの子は何部に入っていたんだろう。
思案しても思い当たらず、自分はつくづくあの子のことを何も知らないんだなとひとりごちた。そりゃそうだ。知っていたらもっと早くあの子が原因だと気づいたはずだから。
なんて思っている間にあの子をみつけた。
誰かと話している。
うーん困った。でも助かった。
話しかけようと思ったはいいけどなんて声をかけるか考えていなかった。
またあとでにしよう。
〜放課後〜
また誰かと話している。
人気者なんだなー。まあそりゃそうか。
お葬式にも参列者たくさんいたもんね。
〜翌日〜
はぁ!?生徒会長と話しt、一緒に下校してるーーーー?????!!!!!
〜一週間後〜
話しかけるタイミングを失って神社まで来てしまった。
あの子は幼女と楽し気にしている…。
見なかったことにしよう。
(ロリコンだ…)
〜一か月後〜
おいふざけんななんで毎日毎日誰かとあってんだ!!
結果は惨敗、というかまだ対戦もできてない。
こんな調子でこのループは終了し、また次の人生がはじまったがそれでもあの子に近づけるようになるのはまだまだ先だと、この時はまだ知らなかったし、正直知らなくてよかった。
(知ってたら絶対にくじけてた)
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