時間は流れて放課後。廊下や教室は、休み時間よりもけたたましい声で埋め尽くされている。
 授業中、ノートを取りながら臨也の誕生日について考えていた。門田くんも言っていたように、ごくごく普通の、どこにでもあるような誕生日じゃ臨也は満足しないだろう。高校生になってから、普通とは違うことに貪欲になった臨也を満足させるだけの物なんて、そうそう簡単には浮かばない。休み時間、臨也の周りで騒いでいた子たちは一体何を渡すつもりなのか。
 そんなことを授業時間たっぷり使って考えていたら、もう放課後だ。
 プレゼントをどうするかも重要事項だとは思うけれど、それまでの過程も臨也の場合大切なんじゃないのかな。プレゼントと過程。どちらにせよ臨也を満足させるものという結論になるわけで。だからその満足させるだけのこととは一体何か、で思考はぷっつりと切れる。考えても考えても、『臨也が満足』といった条件に当てはまるものが思いつかない。
 こんなに悩んでいるのに、こんなに答えが出ないのに。投げやりにならないのは何故だろう。今ここにセルティの意思や言葉は関係ない。自分の意思で、臨也のためにと悩んでいる。僕にもこんな友人思いなところがあったのか。新発見だ。

 で、僕を悩ませている張本人はというと、
「ちり取り支えてるのってなんか屈辱」
 とちり取りを片手にしゃがみ込み、ぶつくさと文句を言っていた。

「なんで?」
「しゃがむじゃん」
「そうだね」
「皆から見下されているみたいじゃない」
「臨也は元から僕らより小さいだろ。いつもと変わらないよ」
「……俺が平均なんだって。皆がおかしい。ていうか新羅と俺じゃ三センチしか変わらないだろ!」
「ミリ換算したら三十ミリだね。静雄と君だったら百だよ、百」
「……くそ。あ、新羅埃そっち飛んでった」
「えー? 僕背が高いから見えないなぁ。もういいんじゃない? この辺でさ。箒やるの疲れちゃった」
「……案外岸谷って適当だよな」

 失礼なことを言いながら、門田くんはバケツで洗った雑巾を干し、濡れた手をぴっぴっと空中で払っていた。ハンカチを持ち歩いていないらしい。静雄もよくトイレから出た後、洗った手をブレザーに擦りつけていたっけ。「僕が適当なら、門田くんは大雑把だね!」と喉まで出かかった声を飲み込む。なんとなく、その濡れた両手で顔を挟められそうな気がしたからだ。雑巾を絞った後の手なんて、考えただけで恐ろしい。

 出席番号順に区切られた掃除班。折原、門田、岸谷と名字が並ぶ僕らは、三人とも同じ班に所属していた。僕らの他には女の子が三人いる。
 今日の掃除区域は教室で、臨也がちり取り兼机の整頓。僕が箒、門田くんは雑巾兼臨也の扶助という役割の下、てきぱきと掃除を済ませていった。

「終わったねえ」
「うう、屈んだから腰が……。ちり取りもうやだ」
「爺さんかよ」

 後は女の子たちが終わるのを待つだけだ、と視線を三人が担当している黒板の方へ向ける。三人仲良く黒板を濡れ雑巾で拭く姿を、掃除開始直後にも見た気がしたのだが気のせいだろうか。僕ら男三人が掃除をする速さと、彼女らが掃除を行う速さが一緒だとは到底思えない。というか、普通に遅い。喋っているから手元が疎かになる、ということにすら気付いていないのか、口ばかりが動いているように見えるのは気のせいではないはずだ。
 いつ終わるのかな、僕としては早く終わってほしいんだけど。注意をするのも正直面倒だ。
 暇を潰すように教室内をぐるりと見渡す。人間観察が好きな人にとって、学校の教室なんて場所は絶好の観察スポットなんだろうな。なんて思いながらふと壁側に目を向けると、視界の端に金髪が映った。このクラスで金髪なのは静雄くらいしかいない。二人で話し始める臨也と門田くんを置いて、静雄の近くへと移動する。

「あれ、静雄の班掃除終わったの?」
「おう。早いだろ」
「早い早い。んー、ちょっと待っててね。こっちももう少しで終わるからさ」
「別にいいけどよ、なんでまだ終わんねえの? いつも俺たちよか早いだろ」
「僕としても早く終わって欲しいんだけどね。終わらないのは僕らのせいじゃないよ。……早く帰りたいなあ!」
「……キレんなって」
「君に言われたらおしまいだ」

 言いながらははは、と笑い声を漏らすと、静雄が女の子たちを見て苦々しい顔をしたのがわかった。自分が注意すればどうにかなる、とでも思っているのかもしれない。
 静雄は優しい。優しいから、実際には注意しないことも僕にはわかる。確かに、注意すればすぐに解決するんだろうけれど。むやみに他人を怖がらせたくはない、という思いが少なからず静雄にはあるはずだ。二つを天秤にかけた時、傍観を決めこむ方が最善だという結論に達しても、僕は彼を責めたりはしない。仕方ない。大体、他の班である静雄が注意っていうのも、変な気がするからね。静雄が正義感の強いキャラならともかくさ。

 そもそも、何故静雄が僕を待っているかというとだ。正確には僕だけじゃなくて、僕と門田くん、それに臨也の三人を待っている。理由は単純。皆で一緒に帰るため。
 昼休みの休戦協定の延長みたいなもので、「放課後くらいは静かにしたい」という門田くんの主張と「ドタチンと一緒に帰りたい」という臨也の主張。「帰るならいっそ皆で帰ろうよ」という、臨也に恋する静雄にも門田くんと平等の権利を持たせるための僕の主張とが合わさり、放課後は四人で帰るのが当たり前になっていた。
 いつもならばもう掃除も終わっているはずだけれど、今日は違うらしい。明日から始まる連休というのが彼女たちの気分を高揚させているのかもしれない。それにしても遅……、いやいいや。

「あーあ、もう知らない。ねえ、終わるまで僕らも話してようか。どう? 何か話題とかある?」
「話題……」

 ふむ、と律儀に話題について考えだした静雄は、次の瞬間、先ほど彼女たちを見た時以上に苦々しい顔をしてみせた。別に話題なんて「今日は天気がいいな」程度でいいのに、と良くも悪くも素直な静雄を見つめる。すると、僕が見つめる中「んー」と一度小さく唸り、ちらりと門田くんと臨也がいる方向を見た。何かあるのだろうか。つられて僕も振り返ろうとすると、ガシリ、と大きい静雄の両手に顔を挟まれる。視線は静雄へと真っすぐ一直線。「え? 何? これからキスでもされるの? というか力が強くて僕の口がタコみたいになってるんだけれど」と、ツッこんでやろうして口を開きかけたと同時に、静雄が手を離した。

「……話題、ってほどでもねえけど、聞きてえことはある」
「人の顔をタコにしといて謝りはしないんだね? しかも自分の中でなかったことにしたでしょ? で、うん? 何?」
「そのよ……なんていうかさ、いきなりこんなこと聞かれても、意味わからねえとは思うが……」

 もじもじと、視線を右へ左へと動かす静雄の挙動不審さに、頭の中にクエスチョンマークがぽこんと生まれた。なんだろう。言いにくいことなのかな。それが僕のタコ顔とどう関係するのかは知らないが。

「言いにくいなら後ででも聞くよ? どうせ帰り、途中から臨也たちと別れるんだしさ」
「いや、早い内がいいから今聞く」

 そう言って頭をガシガシと掻く静雄の頬はちょっと赤い。本格的に静雄が何を言いたいのかわからなくなってきた。首を傾げながら静雄を見ると、口を開いては閉じ開いては閉じを繰り返している。静雄がこんな状態になるなんて、臨也絡みのこと、かな。多分。
 意を決したという様子で、拳を握りしめながら静雄は聞きたかった質問とやらを僕に投げ掛けてきた。

「……あのよ、……臨也、ってどんなものが好きなんだ? 好き、っつうか欲しがってるっていうかその……」

 ……ははあ、そういうことか。

「なるほどね。はいはい」
「……なんだよ」
「あれだろ? 臨也の誕生日に何か渡すつもりなんだろ?」
「べっ、別に違えし。なんで俺があのムカつく野郎の誕生日なんて祝わなきゃならねえんだよ。あ、ありえねえ」

 わあ、面白い。一瞬にして耳まで真っ赤になった。そうだよね。好きな人の誕生日だもんね。何か渡したい、あわよくば喜んでもらいたいという気持ちは痛いほどわかる。
 あたふたとあわてふためく静雄の様子は見ていて和む。同じ祝いたい、という感情の持ち主でも、あの子らと静雄とでは抱く感情は正反対だ。
 まだ掃除という名の駄弁が終わりそうもないのを確認して、静雄に向き直る。

「僕らも……あ、僕と門田くんね? さっき話してたんだ。臨也の誕生日どうするか、って」
「……あいつの誕生日とか興味ねえって言ってんだろ」
「じゃあこの話題やめる?」
「やめなくていいから早く続けろ眼鏡割るぞ」
「眼鏡はだめだよー」

 真剣な表情で物騒なことを言いだす静雄に、思わず笑ってしまった。授業でさえ静雄がここまで真面目に他人の話を聞いている姿を見たことがない。よほど臨也のことが好きなのか。……本当に静雄は可愛いなあ。中学生みたいじゃないか。初々しい。
 急に笑いだした僕に何を思ったのか訝しげな表情を見せたので、手を振って気にしないでという意を伝える。

「で、そうそう。結局、まだ何も決まってないんだよね。臨也の満足しそうなものが思いつかなくてさ。だから僕らも困り中。ごめんね、今回は役に立てそうもないや」
「……お前でも、知らないこととかあるんだな」
「そりゃ、僕も人間だからねえ。僕が超能力者で透視能力にでも秀でていたら、臨也の心の中を読むことも出来たんだろうけど。現実とゲームは違うからなぁ」
「…………もし直接聞いたところで、あいつが俺に素直に教えるとは思えねえしな」
「だろうね。僕も今回ばかりは臨也本人に聞くの、遠慮しておきたいところだし」

 ふうん、と興味があるのかないのか分からない静雄の返事を聞きながら、僕は自分自身の言葉に驚いていた。
 どうしてこんなにも意地になっているんだ。これは、この気持ちはなんなんだろう。ぼんやりとそんなことを考える僕の前で、静雄は困ったように天井を見上げた。

「わっかんね」

 こうやって悩んでいる間にも時間は刻一刻と5月4日に向かい進んでいく。誕生日自体は明後日だし、最悪明日中になんとかすれば良いのだが、今思いつかないことが明日思いつくとは限らない。何かいい考えはないものか。物でも、この際行為でもいい。臨也が満足する何か。何か、何か。


 ……あ、そうだ。いいこと考えた。

「ね、静雄」
「あー?」
「三人寄れば文珠の知恵。ここは一つ、放課後買い物にでもいかないかい?」
「はぁ?」

 僕の提案に、静雄は「こいつは何を言っているんだ」という表情を見せた。心外だ。素晴らしい提案だと思ったのに。確かに直接的な解決方法じゃないけれど、多分、これが今実行することの出来る中で一番の策のはずだ。思い立ったが吉日。善は急げ。

「臨也はどうすんだよ。連れてくのか?」
 やっぱり君はなんでも臨也を中心に考えるんだね。そこらへんが甘いんだよ。普段は「死ね」「殺す」「うざい」「近寄るな」と悪口のオンパレードなのに、ふとした時に見せる臨也への関心の強さといったら、門田くんと同じくらいじゃないのかな。過保護な今時の親よりも臨也を大切にする門田くんと、同じくらい静雄は臨也のことを想っている。度々その想いのベクトルが憎悪へと向けられるが、どちらにせよ二人の想いの強さは、等しい。

「そうじゃないよ。あくまで僕と静雄と門田くん、この三人で、ってことさ。いつも通り帰って、後で合流しようよ。そうしたら悟られることもないだろうし」
「面倒くせえ。門田どうすんだよ。あいつ、家の直前まで臨也と一緒だぞ?」
「確かにね」
「無理じゃねえか」
「無理じゃないよ。いくらでも方法はある。一旦帰宅してから来るとか、うまいこと言って臨也に先に帰ってもらうとか」
「…………」
「……やっぱりだめかなぁ。皆、何も思いつかないよりはいいと思ったんだけどね。仕方ない、何か別の案でも考えよ」

「ノミ蟲、お前今日は一人で帰れ」

 僕の言葉を遮る形で、いつのまにか臨也の方を向いていた静雄が大きい声でそう言った。瞬間、僕ら四人の間の空気が凍る。

 ……最初に言った僕が悪いんだけどね!

 でもまさか提案した直後に実行するなんて思わなかったし、まず第一に僕の提案した策は非常にデリケートでそんな風に直球勝負したら後々厄介なことになってしまうんだよ。えっ、というか静雄人の話聞いてた? 僕はきちんと「普段通り一緒に帰ってから、合流」という臨也を不審に思わせない過程を入れたんだけど。それがなんで「臨也が一人で帰って、その間に買い物する」に変わっているのかな!

「え、いいけど。皆は?」
「決まってんだろ。俺達は俺達で帰る。お前だけ一人で帰ってろ」

 静雄、君は馬鹿だろ。
 いや、違う。ただ馬鹿正直なだけか。でもそれにしたって、うわ、うわあ……。僕が今の臨也の立場だったら絶対泣くね。絶交宣言より辛い。臨也にとって心から笑うことのできる友人は僕たちだけであって、一気にその三人から拒絶されたとなれば……駄目だ。今の臨也の心境を想像したくない。
 それまで臨也と話していた門田くんは、状況が飲み込めないといった様子で静かに静雄を睨んだ。

「……どうして臨也を一人にするんだ?」

 そりゃそうなるよね。ごもっともだ。でも僕は知らない。僕が始まりだけど、もう知らない。傍観者を決めさせてもらおう。どうせこうなってしまえば、僕が「臨也! 勘違いしないでね! これには理由があるんだ!」と言ったところで聞く耳なんて持たないだろうし、逆に「静雄くん! そういうのはいけないと思うな!」と言ったとしても「お前が最初に言ったんだろ」と言われてしまえば、今より更にドロ沼に落ちてしまう。
 それに、バチバチと静かに火花を散らす門田くんと静雄の間に入っていくことは、僕には出来ない、したくない。

 臨也という子供を大切にしているお父さん、というのが門田くんに受ける印象。そんなお父さんが娘の喧嘩相手でもあり、娘に恋をする静雄の存在を良く思うのか、といったらそこには一言では表せられない思いがあるに違いない。
 僕の予想では門田くんが臨也に抱いている感情は単なる父性とは違う、もっと恋慕に似たものだと思っているけれど、その予想が当たっているかどうかは残念ながらわからない。世の中わからないことだらけだ。
 今の門田くんは父性と恋慕、どちらで動いているんだろうな。と、思考が現実逃避をし始めた辺りで、甲高い笑い声が耳に届いた。

「あはっ、いいね。いいよ! シズちゃん最高だ! そうだよ、すっかり忘れていた。忘れていた! ぬるま湯に浸かり過ぎていたとでも言うべきか。拒絶ね、拒絶かぁ。ふふっ、あっはははは!!」

 支離滅裂な言葉と共に、臨也はケラケラと笑ってみせた。その笑い声すら、他の生徒たちの声に掻き消されてしまう。どんなに臨也が大声で笑っても喚いても、学校という場では単なる日常の中のワンシーンとして何事もなかったかのように過ぎていく。それを理解したらしい臨也は、ピタリと笑うのを止め、顔から表情を消してみせた。そのまま静かに俯く。

「あーあ。……さいっあく」

 臨也はそのままふらふらと、何か言葉を掛けようとする門田くんと、黙って臨也の行動を見ている静雄の間をすり抜け、自分の机の上に置いてあった鞄を引ったくるように掴んだ。

「奈倉っ!」

 突然大声で名前を呼ばれ、自分の席で今まで楽しそうに友人たちと話していた奈倉くんの肩がびくっと跳ねる。奈倉くんの周りにいた子たちも驚いたように臨也を見た。

「はっはいっ!?」

 上擦った声でそう返答する奈倉くんの輪に、ずかずかと入りこむ。奈倉くんを含めた周囲の子たちが唖然とする中、臨也はにっこりと笑ってみせた。その笑顔に、他人を安心させるといった効果はなく、結果として奈倉くんの体を更に固まらせる。

「帰る。行くよ」
「え、なんでっ急に!? だってあんた放課後はあいつらと」
「い い か ら」

 臨也の笑顔にはいくつかの種類がある。先ほどまでとは違う、他人に有無を言わせない威圧的な笑顔を浮かべた臨也に、奈倉くんはこくこくと無言で頷いた。今まで奈倉くんと話していた子たちも、その笑顔に口を閉ざしたままだ。
 奈倉くんが慌てて鞄を持った瞬間、臨也は奈倉くんの手首を掴みそのまま足早に教室から出ていってしまった。臨也がドアを開けた際に教室中に響いた音に、室内が静かになる。それも束の間、またすぐに普段の賑やかな教室へと戻った。とはいえ一連の流れに呆気に取られたまま、奈倉くんの友人たちは動けない様子だ。もしかしたら思考が停止中なのかもしれない。
 黒板の前で笑っていた例の女の子たちも、臨也が出ていったことでようやく喋ることを中断したようだった。僕たちを待たせているという自覚があったのか、戸惑いそして申し訳なさそうに僕の方に寄ってくる。

「あ、ごめん……。折原くん、帰っちゃった?」
「なんか、悪かったかな……。あれ絶対怒ってたでしょ」
「……かなり待たせたよね」

 ぼそぼそと僕の前で今更後悔されても困るし、そんなのはただの杞憂だ。君たちの行いのせいで臨也が帰ったわけではないと弁解しようとしたが、止めた。ここでこの子たちを許すとまた同じことをしかねないし、何より今はそれどころじゃない。
 ぶつぶつ会話を交わす子たちを放置し、静雄に近寄る。静雄の前では門田くんが大きな溜息を吐いていた。門田くん、僕も同じ気持ちだよ。

「……静雄。僕の言いたいこと、わかるよね?」
「思ったんだけどよ、仕方ないことも世の中あるよな」
「今はそれ言っても何の意味もないからね」

 反省しているのかしていないのかよくわからない調子で吐かれた静雄の言葉を受けて、門田くんのこめかみがぴくりと動いたのを僕は見逃さない。これ、僕も怒られるのかなぁ。ただ提案しただけなのに。
 ゴゴゴ、という擬音を背後につけたくなるほど険しい顔になる門田くんに、横で静雄が息を呑んだのがわかった。皆怒った時の反応は違う。でも僕は、門田くんが一番怖いと思うんだ。静雄でも臨也でもなく門田くんが。実際、とても怖い。

「どういう意図があってあんなことを言ったのか、俺に分かりやすく、丁寧に、教えてくれ……な?」

 ここまできてしまえば僕が願うことはただ一つ。

 どうか、とばっちりがきませんように!



ぱちぱち

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