いちばん身近な愛を解いて

 なかなか吐き出し終わらないそれは、結構長く続きいつまででもびゅっびゅっとザーメンが飛び跳ねるチンポから噴き出してくる。
「んんんっあああああああー!! あああううううっ!! やあっやあっ、また、またイってる、イってるよおおおお!! やだああっ!! いやあっやあっ、気持ちいっ、気持ちいっ、気持ちイイッ!! い、い、イイッ!! あああああイイイイイイイー!!」
 腰が捩れたくって正直、手に負えねえ。ヤツがザーメンを吐き出し終わるまでひたすらチンポ扱き続けてやるしか治まってはくれねえだろう。
 そう思ってそのままチンポを扱いていると、透明ななにかがびゅっと勢いよく吐き出され、それと共にまたヤツが派手に喚き出した。
「やあああああっ!! やだっやだっ、で、で、出るっ!! 変なの出るっ!! で、で、出ちゃううううっ!! やあああああああー!!」
 さらにもう一発、吐き出されてきたそれはどうやら潮らしい。男でも潮吹くとは知ってたが、こうすると出るのか。
 ヤツはぐったりとベッドに身体を預け、ぜいぜいと身体全体で息をしながら薄ぼんやりとした顔で俺をじっと見つめてくる。
 そんなヤツの身体はエロ汁塗れだ。まるでにおってくるような、そんな色気を放ち、甘い息をひたすらに吐きながら両手を伸ばしてくる。
 その誘いに乗るよう、身体を伸び上がらせてヤツの汁に塗れた手でほっぺたを包み込み、優しくキスしてやる。
「ん、んん、ンッ……ん、は、あっ、はあっ……い、イった。すっごい、イった……。んん、気持ちイイ。は、じめ、さ、好き……好きだから、もっとして。たっくさん、いろんなことして。おねがい……」
 上目遣いで見つめられてのおねがいの威力はすげえもんがある。なんて眼をしてやがるんだ。どっぷりとこの雰囲気に浸り切ったような、欲情を思いっ切り前面に浮かせながらの見つめ合いに興奮し、さらに深くキスしてしまう。
 ヤツが口をすぐに開けたので、ぬるっと舌をナカへと滑り込ませ大きく舐めると、おずおずとヤツの舌が俺の舌を突いてくる。その舌ごと絡め取るつもりで舌を使い、やつのよだれをぢゅぢゅっと音を立てて啜り飲む。
 すると、甘い味が口のナカいっぱいに拡がって、飲み下すたびに甘いにおいがふわっふわっと立ち上ってそれも気持ちイイ。こいつとすることはなに一つとっても、気持ちイイに繋がる。
 それが愉しくて、ひたすら舌を動かしてヤツの口のナカを貪る。
 上顎は特に丁寧に。そうするとヤツが必ず息を乱してくる。感じてるらしい。それが嬉しくて、いつまでも上顎ばかり舐めていると、それを咎めるようにヤツの舌が俺の舌を緩く噛んだ。
 それを合図のようにして、ヤツの舌を甘く噛むとぶるっとその身体が震える。どうやら、またしても感じてしまったらしい。
 そのことが嬉しく、ヤツの舌を何度も軽く噛んでは優しく舐めることを繰り返すと、またさらに息が上がったようで肩で息をしながらひたすらに甘い息を吐き出してくる。
「はあ、あは、あ、はあっ……ん、ん、んは、んんンッ! ん、んむ、ふっ……ふは、はあっ、は、じめ、さ……んむ、好き」
 その言葉に眼を開くと、そこには欲情を浮かせたヤツの眼があり、揺れる黒目にはまるで炎が宿っているようだった。消えることのない、肉欲の火っていったところか。
 お互い見つめ合いながら交わすキスは容易く興奮を呼んできて、唇を啄むようにしてちゅっちゅと音を立ててキスしながらじっとヤツの眼を見る。
 涙の溜まった黒目はゆらゆらと揺れて俺を映していて、その眼が細まり首に回してきた手で皮膚を引っ掻いてくる。
 痛いが、これもヤツが感じてる証拠だ。
 少しだけ舌を口に入れ込み、べろっべろっと舐めるとさらにヤツの眼が細くなる。すると目尻に涙が溜まり、眉を寄せて切なげな表情になったと思ったらぽろりと涙が零れ落ち、それは俺の手に流れてくる。
「ん……どうした、なんで泣くんだ。いやか」
「ち、ちがっ……あなたとキスしていやだなんて思うわけがない。違います、そうじゃなくって……すごく、なんていうか気持ちが良くて。なんでこんなに気持ちがイイんだろうっていうくらい、気持ちよすぎてちょっと、怖くて。もう後戻りできない気がして……」
「後戻りなんて、できなくていいだろ。いや、しなくていい。お前は俺のモンだからな。後戻りなんてする必要はねえ。だから、泣かずに感じてろ。好きだろ、セックス」
 すると、ヤツは少し表情を曇らせた後、はにかんでほっぺたを赤くした。
「好き過ぎるから、困るんです。あなたとするセックスには……中毒性がある。抱かれてイっても、すぐに欲しくなってしまうから……だから、困る。身体が疼くんです。一緒に居ると疼いて疼いて、抱いて欲しくって仕方なくなってしまう。それくらい、気持ちイイ……」
 そう言って、ヤツはきれいに笑った。
 思わず生唾を飲み込んでしまう。今からこいつのナカに挿れられる。征服できる。そう思うだけでチンポがバッキバキに勃ってきてしまう。早く、早く挿れてえけど、未だこいつをGスポットでイかせてねえから挿れるのは、未だ。我慢だ、俺。
 一度、唇に吸い付いてから首筋、肩にキスを落とした後、乳首が眼に入ったので吸うようにして舐めると、ヤツの身体がピクッピクッと動く。感じてるらしい。時折「あっあっ」といった声も上がる。
 その声を心地よく聞きながらベロベロに乳首を舐めてやると、甘い息を吐き出し始めた。
「あ、ああっ、んっんっ、んあっ、はあっはあっ、んっんっ、や、気持ちいッ、い、イイッ、は、じめさっ、あっ」
 もう片方の乳首にもキスをして同じようにベロベロに舐めてやるとヤツが首を反らしてまた「ああっ、ああっ」と声を出す。
 しかし、いつ聞いてもやらしい声だぜ。股間にクる声だ。
「おう、軟膏借りるぜ。尻解してやらねえと切れちまう」
 枕の隣に転がっていた軟膏のチューブを勝手に奪い、指に塗すようにして捻り出す。これもだいぶ少なくなってきたな。それだけヤってるってことなんだろうけど、それにしても減りがすごい。

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