あの日の君を繰り返しては

 ヤツの身体に自分の身体を添わせるようにして、片手で乳首を捻りながら身体を伸ばしてヤツにキスを仕掛ける。
 大人しいモンだ。だが、これはヤツの序の口だということを俺は知っている。
 こいつはエロい。エロいヤツには性欲に果てが無い。いつまでも満足できないから、一度乗ってしまえば最後。ひたすらに貪り尽くされる。それが、エロいヤツの性みてえなモンだろうな。広島の時も、こいつには散々、ザーメン搾り取られたからな。
 さて、今日も広島の時のように、搾られるかな。それもまた一興だ。つか、限界まで搾られるっていうのもそれはそれで愉しい。俺の手で狂ったように善がるそいつのナカにザーメン注げるって、なかなかねえ。女相手だと、ゴム付けなきゃ妊娠しちまうし。
 その点、ヤツは便利なことに男だからどれだけ中出ししようが妊娠しねえ。だから、中出しの気持ちよさも味わえるってわけだ。最高じゃねえ?
 さて、じゃあ……こいつの一番弱いとこ、いってみるか。言っとくが、チンポじゃねえ。こいつの場合はこいつだけの性があるみたいでへそがとにかく弱い。へそだけでイけるくらい弱いってもう完全に性器じゃねえ?
 さて、へそっと。
 さわさわと指先で脇腹を撫でながらその手を下腹へ持っていき、窪みの辺りをざらっと手で撫でるといきなり身体がビグッと飛び跳ね「あはっ!!」というデカい喘ぎ声が飛び出す。
「あ、あ、あ……そこ、そこだめ、だめっ、あっ……やあっ!!」
 いい反応だ。そのまま窪みに指を突っ込み、挿れてくりくりと円を描くように掻き混ぜてやると、ビグビグビグビグッと腰や身体が捩れ跳ね、またしてもでっかい喘ぎ声を出しやがった。耳が割れる。
「あはあああっ!! ああっああっ、やっやっ、き、きもちいっ、きもちいっ! やっだめっだめっやあっやっやあっ!!」
 女のクリをいじるみたいに、今度はじっくりと責めていく。乳首を舐めながら窪みに指を挿れ、優しく優しく抉るように動かすと、ヤツの腰が妖艶に捩れ始める。
「あ、あ、あ、あああっ、はあっ、あっ! あっ、んっんっんっ、やっやっ、だめそれ、それ気持ちいっ、気持ちいっ、だからだめっ、だめっあっ!!」
「だからやるんだろうが。ん? イイんだろ? イイって言ってみろ。舐めてやる。舐められるの、お前好きだもんなー、知ってるぜ」
「やっ……!」
 言わねえなら、舐めてやらねえからな。そういう断固とした意志を含めて、ひたすら指で窪みを緩く緩く、掻き混ぜ続けてやるとだんだんと腰が震えてきて跳ねる頻度も高くなってくる。
 これは、もうすぐ堕ちるな。堕ちてくるはず。そこを責めるのが愉しい。すんげえ愉しい。止められねえ、こいつとのセックスのお約束事だ。
 ヤツの吐息もかなり荒いものになっていて、引っ切り無しに平たい胸が上下して甘い息を吐きつつ、シーツを手で掻き毟る。
「あ、あ、やっ……や、あっあっ、あぁっ……!!」
 すると、両手で俺の胸元を握りとうとうおねがいに入るつもりらしい。
「あの、あの、い、イイッ……い、イイッ、イイッから、イイからもう、もう、舐めてっ。へそ、へそ舐めて。も、限界……だ、だめっ、イイッ」
「よーし、今日は頑張った方じゃねえか? 久しぶりにしては。もっと早く降参すると思ったんだけどな。なかなか強情だった」
 イイコには、キスのプレゼントだ。両手でヤツの真っ赤に熟れたほっぺたを包み込み、舌を入れ込みながらキスをすると、すぐにでも反応したヤツが舌を絡めてきて、甘い味のするその柔らかい舌を軽く噛み、ヨダレを啜るといつもよりも甘く感じる体液が口に流れ込んでくる。
 こいつは、感じると身体が甘くなるようにできているらしい。それも、広島で知った。何度も抱いて知った事実だが、不思議なモンだ。このクセになる味に誘われて、ついキスばっかしちまった時もあったっけ。
 さて、へそをヤってやるか。頑張ったかわいい子には、ご褒美をやらねえと。
 舌を尖らせて胸の中心から下に向かってヨダレの痕をつけながらへそまで行き着き、早速窪みごとべろっと大きく舐めてやると派手な声が耳を劈いた。
「あああああっ!! ああっ、あああうだめっ、ああああ気持ちいっ、気持ちいっ!! やっああっ!!」
 相変わらずイイ声だ。この声が聞きたくて焦らしてるってのも、ある。男の低い声なのに、上ずってて感じてるっていうのが伝わるのがすげえ、なんつーのか男って性を思いっ切り煽ってきやがる。
 そんで、そういうところもかわいいしな。素直でいい。この素直なところが、もしかしたら一番好きな部分かもしれねえ。
 さらに何度も往復してへそを舐めてやると、腰が捩れてなんとも妖艶だ。因みに、足もバタつかせてシーツを引っ掻いている。相当、こりゃ感じてんな。
 んじゃ、さらにいきますか。
 舌先を尖らせ、ヨダレを含ませながら窪みに舌を入れ込むとぐねぐねっと下腹が動き、それと共にヤツのでっかい喘ぎ声がまた耳を突いた。
「うっあっはあああああ!! ああっああっ、やっあっあっあっ、ああああああー!!」
 足も曲げたり伸ばしたりと忙しい。だが、こっちだって忙しいんだぜ、お前を気持ち良くしてやるために動いてんだから。

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