キレイなだけじゃあつまらない

 はあ……腹括って、龍宝とエロいことすっか。撫子、もはや浮気に近いが許せ。
 完全にベッドへと乗り上げ、ヤツの足の間に入ってその両頬を手で包み込む。
「だったら、二本纏めて扱きゃいいんじゃねえ? つか、風呂にも入ってねえがいいか」
「風呂に入ってしまったら、おやぶんのにおいが消えてしまいますから。風呂は、だめです。俺の方こそ、入った方がいいなら……」
「そいつはだめだな。お前の甘いにおいが消えちまう。風呂は、だめ」
 そこで顔を見合わせて笑ってしまった。龍宝は照れ笑いだったが、俺は思いっ切り笑ってやった。
 なんだかなあ、ガキと恋愛してるみたいな気分だぜ。こんな甘酸っぱいもんだったのか? 恋愛って。俺の相手にしてきた女はみんな、大人だったからなー。こいつみたいに初心なヤツを相手にしたのなんか初めてで、逆に新鮮だ。とてつもなくかわいく思える。
 この甘い雰囲気を壊したくねえ。浸り切っていたい。鳴戸も、こういう気分になったりしたのかね。
「んじゃ、俺も脱ぐからお前も脱げ。折角だ、愉しんでいこうぜ。もう、こんな夜もねえだろ」
 そう言ってネクタイに手をかけると龍宝もごそごそと服を脱ぎ始める。そして真っ裸になって改めてヤツに向き直ると、ヤツは恥ずかしそうに体育座りしていて、上目遣いで俺を見つめてくる。
「あ、あの……改めてこうして裸になると、恥ずかしいですね……」
 またしても大笑いだ。昨日もその前の日も、俺に裸にされてイかせられまくってたってのに、いきなり純情を突きつけられてもう笑うしかねえ。
「そんなに笑わないでください!! 何がおかしいんですか!!」
「いや、いきなりそんなこと言うな。何が恥ずかしいだよ、昨日お前、俺にイかされたの忘れたか」
「ち、違います! そういうことじゃなくって、なんていうか……二人で同時に裸になるのがなんだか、新鮮で恥ずかしくて……おやぶんはいつも、服着てたりしたから……。俺をイかせた後は、いつも裸になってはくれましたが」
「まあまあ。いいから、足開け。そんなんじゃ近づいてキスすることもできやしねえ。はい、足、開く」
 するとヤツはもじもじと身体を揺すり、ゆっくりと足を開いたのでそのままぐいっと、身体を寄せて足を割り開きそして鍛え上げられた身体をぎゅっと抱きしめる。
「んっ……あ、はあっ……」
「なんだ、抱きしめられただけで感じたか? どうにもお前は、感じやすいみてえだからな。鳴戸に仕込まれたか」
「そ、それは……あります。けど、元々その……感じやすいところは、あったみたいで。鳴戸親分も驚いてました」
 鳴戸、お前もやっぱ驚いたか。そうだよな、こいつやたら感じやすいんだよ。そこも、かわいいとこなんだけどな。
 あごを手で固定すると、既にヤツのほっぺたは真っ赤になっていてつやつやしてすげえ美味そうだった。それに、この期待に満ち溢れたエロい顔。眼は潤んでるし、顔も上気して少し桃色になってる。
 その色気に吸い込まれるようにして唇を奪ってやると、ぴくっと抱いている身体が動いてヤツの腕が上がり俺の背に当てられて爪が立てられる。ちょっと痛ぇ。ま、興奮してる証拠か。
 しかし、相変わらず柔らけえ唇だぜ。この甘い味もたまらねえ。クセになるな。いや、もうクセになっちまってる。
 もっと味わいたくて唇を小さく舐めると、口が開いたため舌を滑り込ませてナカを探るように大きく舐めると、その俺の舌の動きを追うようにヤツも俺の舌を舐めてきたので、それを絡め取る形でぢゅぢゅっと吸って舌の上に乗ったヨダレを飲み込む。砂糖水みてえな甘さだな、相変わらず。しかし、いつも思うがこのこいつのヨダレを飲むとなんか、身体が熱くなるみてえな気分になる。飲んだことねえけど、媚薬ってこんな感じか?
 そんなヨダレを心行くまで飲み、散々口のナカを荒らし回って舐めまくり、舌の下や上顎も丁寧に舐めて官能を引き摺り出す。すると、甘い声を出し始め、感じてきたみてえだ。
「ん、んんっ……んあっ、ふっふっ、ふあっ……は、は、んむ、んっんっ、んんンッ……!」
 背中に食い込んだ爪がさらに皮膚に食い込んで痛みが増す。だが関係ねえ。そのままさらに荒らし回ってやると、小刻みにヤツの身体が震え出した。限界か。
 そっと唇を離してやると、ヤツの眼と出会った。この眼は完全にエロモードに突入した眼だ。潤んで涙が零れそうになってやがる。ほっぺた真っ赤。唇も艶っつやで真っ赤っか。口半開き。エッロ!!
「はあっ……おやぶん……んん、気持ちイイ」
「これからもっと気持ちよくなるぜ。覚悟はいいか? 俺は今から横たわるから、お前は股合わせて俺の上に乗れ」
「えっ……? お、おやぶんの、上に? そんな……」
「鳴戸としたことねえか、兜合わせ。かなりイイらしいぜー? やったことねえから知らねえけど」
 ごぐっと鳴るヤツののど。かなり揺れてるな。エロモードに入った龍宝に恥ずかしいとかあんまり関係なくなるからな。必ず、乗ってくるはず。
 すると、ゆっくりと身体を起こしたヤツはかなりスローな動作でベッドに寝転がった俺の身体を跨いでくる。そこで露わになる、龍宝の勃ったチンポ。かなりデカくなってやがる。このエロ小僧! ま、俺も人のこと言えねえけど。

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